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2018.01.05 (Fri)

TPPの行方  英国TPP参加検討の意味

英国がTPP参加を非公式に検討し始めたとのニュースを受けて出稿することとした。

TPPについては、私は、民主党政権時代は絶対反対。第二次安倍政権においては消極的賛成派である。
民主党政権時代に反対のポジションとしたのは、民主党政権が円高を放置し経済外交に無関心だったためである。
第二次安倍政権においては、甘利、世耕という自民党の実力者が大臣として対応したこともあり、民主党政権時代のような馬鹿なことにはならないだろうという見方から消極的賛成派となった。ただし、ISD条項についての警戒を捨てた訳ではない。



次に、アメリカ抜きのTPP、日本に何かメリットがあるか、ということになるが、TPPには日本の大企業にとって独占的に市場確保しやすい何かがあるとみなくてはならない。
人口では、アメリカ抜きで4億に達する。

以下に、アメリカ抜きで参加を表明している各国事情についての分析がある。

―― 参考情報 ――――――――――

TPP参加国の一覧【わかる!】各国のメリットや数・GDPは?
http://sirundous.com/ponics/tppsankac/

―――――――――――――――――

これら各国事情、民主党政権時代にTPP参加について大合唱した各紙は、なぜか報道しようとしない。つまり、TPP参加を規定路線とする一連の報道は、アメリカ大使館の指令だった可能性がある。
アメリカ以外の各国とも、経済競争政策上の弱点を克服するための手段として、TPP参加を必要としている。TPPに参加しないと競争に敗れるとみているのだ。



かつての、自動車・弱電輸出。アメリカ政府は貿易問題。日米半導体交渉、スーパー301条などにおいて一方的かつ強圧的な貿易交渉を展開。クリントン政権の時の連日の日本たたきは、明らかに異常だった。個人的恨みでもあるのかと思った。結果、日本の弱電メーカーは市場からの撤退、淘汰を余儀なくされた。

そのアメリカが自ら発案した、TPP、前回大統領選挙では共和党候補も民主党候補も批准しないという珍事が発生。
つまり、TPPについて、アメリカ国内の事情として何かある、とみなくてはならない。
ISD条項はアメリカの大企業にとって有利だとされるが、アメリカ抜きのTPPにおいて、アメリカ大企業が有利となる局面があるのだろうか?むしろ、アメリカにとってはこれ以上不都合な事態を避けるために、あるいは、もっとうまみがあるシナリオが存在したのではなかろうか?
国際金融資本はアメリカ株を底値で仕込んでおいてから、アメリカファーストをトランプ政権に言わせた可能性はないのか?

―― 参考情報 ――――――――――

米朝開戦の別の側面  国際金融資本は「激安労働力」を狙っている?
http://sokokuwanihon.blog.fc2.com/blog-entry-801.html

―――――――――――――――――



NYダウの株価は、連日のように最高値を更新している。
アメリカ政府は、株価を上げるために手段を選ばない人たち(国際金融資本)に支配されているとみなくてはならない。

安倍政権が選んだ、アメリカ抜きのTPP、一体誰が一番得するのか、安倍首相は語らない。言論人の分析も追いついていない気がする。ISD条項だけ読んでも結論は見えない。
批判だけしかできない人は、いつまでたっても分析どまりである。

TPP反対派の方々、なぜアメリカは、TPP参加を止めるといったのか?どう説明するつもりなのか?

アメリカ株をごっそり底値で買込み、トランプを当選させて、アメリカファーストに政策転換させて、アメリカの株式市場で儲けた方がTPP支配よりも効率的かつ簡単に儲けられると国際金融資本が気がついた結果ではないのか?




弱電メーカーの視点で眺めてみたい。

TPPを批准することで、日本の輸出企業は、アメリカ政府間との二国間の貿易摩擦に係わる外交圧力を二度と受けなくなる?可能性がある。
かつて、日本の携帯技術はガラパゴス技術と言われたが、それは人口1.2億の日本市場という市場規模によって成立したことである。TPPはもう少し市場規模が大きくなり4億となるため、IT規格の独自路線などメーカー的に囲い込みしやすい可能性が出てくる。

人口1.2億で生き残ったガラパゴスIT製品が、人口4億の市場をターゲットにできることは、ガラパゴス化したIT製品のスケールメリット追求機会が増えることを意味する?
(自動車メーカーだけでなく、ひょっとすると淘汰されたように見える)日本弱電メーカー復活の可能性を予想するのである。
会社四季報を眺めていくと、ソニー、任天堂、三菱電機あたりは復活銘柄としてカウントできそうである。




視点を変えたい。

日本の弱電メーカー復活見通しという前提で、英国のTPP参加の意義を考えたい。

英国は日本と同様、島国である関係で、英国がTPPに参加することは、TPPが、地政学的に眺めると海洋国家間の軍事経済同盟に変質することを意味する。

中川八洋の本「地政学の論理」はこの分野の名著。
日本、オーストラリア、ニュージーランドの他に、英国が参加することで、南太平洋、インド洋は、やろうと思えばTPP参加国の手中に入る。これは、仮に日本が戦争に巻き込まれても南太平洋やインド洋を通じたTPP参加国との貿易を通じて、物資補給が途絶えないことを意味する。日本は(物資補給戦略的に)負けない戦争ができるのだ!
仮に、アメリカが覇権を諦め撤退しても「その隙間をTPP参加国がカバーするという発想」が芽生えることになる。

その中川八洋はTPP推進派である。中川八洋なら、EU離脱後の英国政府に対し、自説を説明、TPP参加検討を推奨するくらいのことをやるかもしれない。



総選挙前の日英首脳会談。両国政府によって確認された内容は軍事同盟マターである。(マスコミはなぜかその事実を克明に報道しない)

―― 参考情報 ――――――――――

・日英首脳会談  双方が得たもの
http://sokokuwanihon.blog.fc2.com/blog-entry-605.html

―――――――――――――――――

次に、日英首脳会談で確認された、防衛装備品協力であるが、日本は英国との協力関係強化によって、アメリカ(ネオコン)に邪魔されず調達上、独自路線を選びやすくなった。これは、アメリカ製兵器を強要される機会が減ることを意味する。一方で、仮に英国で、いわゆる日本メーカーの戦闘機、ミサイルを組み立て・制作することが可能となれば、日本の戦争継続能力は飛躍的に高まることに私は着目している。
また、TPPによって、日本メーカーが開発した防衛装備品について、TPP参加国に販売しやすくなる。防衛装備品の市場規模拡大は確定的ということだ。オーストラリア、ニュージーランド、マレーシアはイギリス連邦に属している。

従って、防衛装備品という視点から眺めると、英国が参加するTPPは軍事経済同盟として機能することになると予想する。



突き詰めて考えると、日米地位協定でがんじがらめに支配してきた?在日米軍への防衛上の過度な依存をやめるきっかけとなるかもしれない。

英国のTPP参加は、わが国防衛上、非常に重要な意味を持つ可能性がある。

私ができる分析はこの次元にとどまるが、安倍首相はもっと壮大なイメージを描いているかもしれない。



英国がTPPに参加するのかしないのか?
その決断はもう少し先のことになるかもしれないが、日本以外のTPP参加各国が、それなりの経済競争上の弱点を克服するために参加を表明しているのであるから、日本に関しては競争で勝者となれそうな自動車はもちろん、競争で淘汰された弱電については輸出復活の起爆剤となりそうな気がする。低迷し続ける農産品、食品加工等については低価格帯のものでは太刀打ちできなくても、高級品分野では輸出拡大機会は増えるだろう。



TPPは、アメリカ大企業をスポンサーとする、アメリカの弁護士事務所が編み出した、国家の上に機能する仕組みかもしれない。が、その条文だけ捉えて危険だと言っても何も始まらない。TPPに参加しなければ、アメリカは二国間交渉を武器にして、日本にもっと苛烈な劇薬を呑ませようとするだろう。それは歴史的事実が証明している。アメリカは貿易交渉で常に勝者だったことを忘れてはならない。
どうせ二国間で「とんでもない劇薬」を呑ませられるなら、その前に、アメリカに邪魔されない楽園(市場)を確保しておく、それが、国家生き残りのための必然とも言える選択肢ではないのか、と考えるのである。

なお、アメリカがTPP参加表明するのは、アメリカがトランプ政権の設備投資施策によって、輸出国家に変貌した以降であろうと予想する。

以上

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テーマ : 政治・経済・時事問題 - ジャンル : 政治・経済

06:33  |  外交  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

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