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2017.09.16 (Sat)

国家基本問題研究所について

北朝鮮ミサイル発射問題に関連し、櫻井よしこは、今どこで何をしているのか?
気になったので、国家基本問題研究所のサイトを閲覧することにした。

本稿、研究所発表の最新稿に対する、批評である。


櫻井よしこは、国家基本問題研究所なる組織を主宰、多数の言論人を擁している。

ここに、有能と思われる?言論人が集結?、以前よりは、内容充実していることは評価すべきだろう。

だが、来年度の防衛予算、自衛隊法の改正等について、仔細に検討、かくあるべしと提言が見当たらない。これだけ周辺状況の緊迫化が伝えられているのであるから、本来なら発表すべきことではないのか?

http://jinf.jp/

最新のレポートを読んでみたい。

―― 参考情報 ――――――――――

攻撃の研究なくして防御はできぬ 太田文雄(元防衛庁情報本部長)
http://jinf.jp/feedback/archives/21623

【第464回】概算要求に見られる防衛意識の低下
http://jinf.jp/weekly/archives/21571

―――――――――――――――――

二つの原稿をざっと読まさせていただいた。感想を述べたい。

二つともどう読んでも受け身である。誰かがやっている、誰かがやってくれる、他人がやっていることを眺め、政府方針が表明された前提で書かれたものと読める。取材調査もしていないようだ。

これら二つの原稿から、北朝鮮ミサイル発射問題について、軍事的課題をどう実現するか、先頭に立つオピニオンリーダーであるという意欲を私は感じない。「攻撃の研究なくして防御はできぬ」という原稿は「日米の技術協力が威力を発揮すべき時である」と結んでいる、が、北朝鮮のミサイルが何度も発射されてもアメリカ軍の動きがないことから、事態は、アメリカが何もしないことを前提で考えるべき局面に突入しているのではないのか?

「概算要求に見られる防衛意識の低下」という原稿においては、政治的にも軍事的にも何も進まないのは、マスコミや野党の防衛意識の低下だと締めくくっている。が、その前に専門家なのであるから、どういう軍事システムが本来配置されるべきか?防衛省や自衛隊の情報に頼らず、独自の視点での提言や理論構築が本来的に求められる仕事ではないのか?そのうえで、マスコミや野党議員の存在が問題なら、拙ブログのように、マスコミ処罰法案や野党議員売国行為処罰法案を提言すべきものではないのか?

それとも、櫻井よしこがテレビ出演し続けるためには、その種の提言はご法度なのであろうか?ならば言いたい。マスコミがどうのこうの、野党がどうのこうのなどと語るべきではない。

軍事的脅威が発生していると認識する場合、今この研究所に求められているのは、世論動向、研究動向の分析ではなく、どういう措置をいつまでにするのか?という現実的な課題を、当事者意識を以て意見表明し、その言論活動を通じた、より前向きな保守世論の醸成をこの組織の最終目的とすべきではないのか?

ここで、国家基本問題研究所の理念がどうなっているのか、確認したい。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||
http://jinf.jp/about

研究所概要
.
 私たちは、連綿と続く日本文明を誇りとし、かつ、広い国際的視野に立って、日本のあり方を再考しようとするものです。同時に、国際情勢の大変化に対応するため、社会の各分野で機能不完全に陥りつつある日本を再生していきたいと思います。
  そこで国家が直面する基本問題を見詰め直そうとの見地から、国家基本問題研究所(国基研・JINF)を設立いたしました。

ご挨拶

 日本ははたして国家なのか。日本人は真の日本人なのか。そんな問いが折に触れ、突き上げるように、湧いてきます。
 国際社会はいま、歴史的と言うべき潮流の大変化に直面し、どの国も力の限りを尽くして、変化の方向を見定めようとしています。だからこそ、政治、経済、外交、軍事などの、一連の変動に対応するには、普遍的価値観を踏まえ、世界情勢を俯瞰したうえでの大戦略が必要です。また変わり行く情勢の下で国益をかけて道を切り拓いていくには、自らの文明への根源的な自信が土台になければなりません。
 現在の日本には、そうした大戦略や文明力が不在です。しかし、日本人の叡知が光った歴史を学べば、私たちが一体何者であったのか、ひとりひとりがどのように一生を全うし、社会を作り、どのような国家を築いてきたのかが見えてきます。
 鎖国のときも、開国のときも、平和のときも、ひとたび危機が到来するや全力を賭して解決に努めてきた日本人の歩みは、現代の私たちに多くの教訓を与えてくれます。誠実な国民であった先人の言動は、魂に訴えてきます。日々の生業に心を砕く庶民を含め、真の国民とは、自らの損得を離れて公に想いを致し、国家について考えることの出来る人々です。
 世界情勢が激しく変わり行くいま、私たち公益財団法人 国家基本問題研究所は、日本文明の叡知を現在に活かし、日本の大戦略を提言し、内外に発信していきます。また、ひとりひとりの日本人が日々の幸せを楽しむ庶民であることを大切にしながらも、常に国際社会の中の日本の立場に目を開いていけるように、幅広い視点を提示していきます。
 目的はただひとつ、より良い国、日本を築き、国際社会に貢献していくことです。皆様とともに力を尽くしたいと思います。

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

日本を再生していきたいという必要性の意志表示はなされているのであるが、組織がどうしたいのか、何をするのか、非常に漠然としており、理念的なものが十分でない印象がある。

「幅広い視点を提示………目的はただひとつ、より良い国、日本を築き、国際社会に貢献していくことです」で十分であろうか?
「幅広い視点を提示」とあるのは、議論そのものが発散することを意味する。
国家の危機に際して、どちらかを選らばざるを得ない状況にある時、官邸は、どちらか一方を確実に選ぶはずだ。その際に、他人事のごとく、「幅広い視点の提示」をされても、官邸を含めて、国民が困るのだ。

言論人は、ともすれば、ああいう見方もこういう見方もできるという多様性を示すことが得意だ。そうすることで自由なポジションを獲得、責任を問われることはない。
民間の研究所のスタンスはいつもそうなのだ。私も、研究所員と論争した経験がある。彼らは、根拠を示さず、主張したがるのだ。その主張を受け入れない私を、彼らは批判するのだ。私は、彼らに、そう語る根拠を示して欲しいと語っただけである。

現実に対応している人は、判断を間違うと責任を問われるのだ。

責任を問われることがない立場の「幅広い視点の提言」の意味、もうおわかりであろう。
肝心な時に、「責任を伴う人」にとって、判断に迷うレポートでは話にならないのだ。


もう一つある。

漠然と日本再生と語るのではなく、(実現したい)目標設定を意識し、対象、手段についても言及すべきだ。そうしないと、より精緻かつ現実的な提言が生まれにくいのだ。
北朝鮮ミサイル問題に係わる、二つの原稿から、私はそう判断する。もっと突き詰めるべきだ。書く人の迫力(官邸スタッフレベルの)が感じられないことも気になっている。

簡単に書くと、研究所理念を、「日本を再生していきたい…………そのために私たちは、幅広い視点から物事を見つめ、研究所各員の具体的かつ真摯な提言活動を推進、より健全な(保守)世論の醸成を通じて、機能不全に陥りつつある国家重要基本政策の見直しを図り………より良い国、日本を築き、国際社会に貢献………………」ような、表現に書き換えるべきだと言いたい。

問題は、二つのレポートそれぞれにあるのではなく、理念が明確になっておらず共有化されていないから起きたことであると指摘するのである。









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    テーマ : 私の見解 - ジャンル : 政治・経済

    07:01  |  言論人  |  トラックバック(0)  |  コメント(2)

    Comment

    Re: そもそもミサイル防衛のレポートにしてはやる気が感じられない

    > レーザー研究を日米共同でやろうというのなら、人材と資金の負担を日本も積極的に行うべきである。
    >
    > EPM対策を行う企業には、設備の入れ替えで廃用にした減価償却が済んでいない資産については、積極的税制支援として、無税での償却を認めよ。
    > 核シェルターについては、固定資産税の額の算定の根拠からは除くようにすべき。
    >
    > くらいの提言はすべきであろう。
    >
    > やる気が感じられないレポートとしか思えない。


    > 入門としてはいいが、そこから積み上げていくものがないと、その評価は変えられないですね。


    櫻井よしこは、防衛省関係の仕事をもらうために、天下りにポストを与え、レポートを書いてもらっているのではないでしょうか?

    天下り感覚なので、現役の仕事について上から目線で書いているし、取材調査する気もない、提言する気もない。

    こんな程度のレポートなら、1ヵ月、このテーマで勉強すれば誰でも書けます。
    マスコミや野党の防衛意識の件については、読んでいて吹きだしそうになりました。
    管理人 |  2017.09.16(土) 20:21 | URL |  【編集】

    そもそもミサイル防衛のレポートにしてはやる気が感じられない

    レーザー研究を日米共同でやろうというのなら、人材と資金の負担を日本も積極的に行うべきである。

    EPM対策を行う企業には、設備の入れ替えで廃用にした減価償却が済んでいない資産については、積極的税制支援として、無税での償却を認めよ。
    核シェルターについては、固定資産税の額の算定の根拠からは除くようにすべき。

    くらいの提言はすべきであろう。

    やる気が感じられないレポートとしか思えない。

    入門としてはいいが、そこから積み上げていくものがないと、その評価は変えられないですね。
    Suica割 |  2017.09.16(土) 18:19 | URL |  【編集】

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