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2019.02.01 (Fri)

「事実」あるいは「資料」に語らせるという手法

本稿は、調査レポートのウンチクに関するもの。



言論人の中に、話しだしたら、勢い余ってつい早口になり、最後は感情丸出し、気にいらないことについて罵倒するようなものの言い方になる方がおられるようだ。

実は、私も若い頃、感情を抑えた文章を書くことは難しかった。複数の上司から、調査報告書というものは、「実現したいことを意図した、文章力でまとめる性格」のものではなく、「調査対象とした事象の事実情報、数値等のデータ」によって語らせるべきとの指導を受けたことがある。当時の上司たちは、感情丸出しの文章を書くことの愚かさを知っていたのである。



さて、政治や歴史の世界では、淡々と「事実」を示し、あるいは「資料」に語らせるという手法がある。
ご存じであろうか?

詳細文書入手できる立場にはないが、安保理に提出された報告書は、そういう風に纏められた文書ではないかと推定する。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

https://www.yomiuri.co.jp/world/20190131-OYT1T50030.html?from=ytop_top

韓国が安保理決議「無視」無届けで北に石油製品

2019年01月31日 10時56分

 【ニューヨーク=橋本潤也】韓国政府が、南北協力事業で使用する石油精製品を、国連安全保障理事会に届け出ずに北朝鮮に持ち込んでいたことが、読売新聞が入手した安保理北朝鮮制裁委員会の専門家パネルの報告書で分かった。パネルの問い合わせに韓国政府が認めたという。

 安保理決議は、北朝鮮に石油精製品を運び込む場合、国連加盟国に報告を義務づけている。制裁の枠組みを無視するかのような行動で、北朝鮮との融和を優先する韓国の姿勢が改めて浮き彫りになった。

 パネルが近くまとめる報告書によると、北朝鮮と韓国が北朝鮮の開城ケソンに昨年開設した南北共同連絡事務所で使うため、石油製品が運び込まれたとの報道が2018年8月にあった。これを受け、パネルが韓国政府に事実関係を照会し、韓国政府は18年1~11月に約338トンの石油製品を北朝鮮に持ち込んだことを認めた。その上で、「未使用の約4トンは持ち帰った。プロジェクトのためだけに使った」などと釈明したという。

 報告書は「期間の長さや、誰が管理するかは関係ない」と指摘し、決議に反して届け出なしに持ち込んだ韓国政府の対応を暗に批判している。

2019年01月31日 10時56分

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

レーダー照射問題で、自衛隊は韓国の国防部との間で論争状態にある。韓国は、論点を反らすことだらけ、自衛隊が悪いという一点張りである。
話が通じない韓国を対象とする、困難な状況において、国連安全保障理事会に提出された報告書は、韓国政府が非を認めないため、感情を排し、資料、データにより語らせる内容となっているのではないか。
また、そうならざるを得なかったのではないか?




歴史研究の世界でも、似たような手法が採用されている。
優れた歴史書を残した政治家に関する研究評価を読んでおきたい。

在野でありながら、戦中戦後のアメリカ関係史について、専門のアメリカ史学者以上の著作を有する渡辺惣樹は、フーバー大統領の著作「裏切られた自由」についてかく評している。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

フーバー大統領「裏切られた自由」を読み解く 誰が第二次世界大戦を起こしたのか
渡辺惣樹

42頁
フーバーはヒルと会話した時期には、ルーズベルト外交を批判する書を書き上げていた。しかしフーバーはその後も資料を精力的に菟集し、内容を深化させた。可能な限り感情を抑える表現に変えた。ルーズベルト(とチャーチル)外交の過ちについて、資料にそれを語らせる方法をとった。それが結果的に学術的な価値を高めることになった。

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

歴史書とは、資料を集め、淡々と分析しつつ、可能な限り感情を抑え、資料に語らせるものである、と渡辺惣樹は言いたいのであろう。

渡辺惣樹から見れば、感情論丸出しの歴史家には「後世に語り継がれる歴史書を書くこと」は不可能だということになる。

書籍やブログ、ツイッター等で感情丸出しの方に、フーバー並の歴史書は書けるのであろうか?
ちなみに、件のフーバーの歴史書の原書の出版、翻訳書の出版が遅れたのは、それなりの事情があるようだ。出版させまいと画策した勢力、翻訳させまいと蠢いた勢力が、日米の出版界に存在するということである。




書店の新刊書コーナーに行くと、いい加減な本、初心者向けの本、既に発売された本の劣化本が氾濫しているように見える。本当に価値ある本は目立たない位置に、定番本みたいな位置づけで書棚に途切れることなく置かれている。

ホンモノとニセモノの違いくらいは見分けられるようにしたいものである。

以上
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テーマ : 情報の後ろにある真実 - ジャンル : 政治・経済

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