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2019.01.30 (Wed)

メルケルは何しに日本に来るのか

在任期間において、これまで四回来日したにしては、日本との間で大した外交実績がなかった、ドイツのメルケル首相が二月に来日するそうだ。

―― 参考情報 ――――――――――

菅官房長官、メルケル独首相来日を発表
https://www.sankei.com/world/news/190125/wor1901250021-n1.html

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これで五度目の来日となるが、日本との間でさしたる実績がないのは、ドイツが伝統的に親中反日国であると考えれば説明がつく。




皆様は、メルケル来日目的、一体何がメインであると予想されるであろうか?
公開されている既知の情報などから、シナリオとして8つ用意させていただいた。




■シナリオ1 メルケルは破綻寸前のドイツ銀行の延命装置を欲している?

―― 参考情報 ――――――――――

メルケル女史はドイツ銀行を救済するか? その背後にはあの人が!? Vol.1
http://acroxyz.com/2018/07/02/%E3%83%A1%E3%83%AB%E3%82%B1%E3%83%AB%E5%A5%B3%E5%8F%B2%E3%81%AF%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%84%E9%8A%80%E8%A1%8C%E3%82%92%E6%95%91%E6%B8%88%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%8B%EF%BC%9F%EF%BC%91/

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米中貿易戦争の煽りで、ドイツ銀行は持たないとの説が有力である。メルケルはドイツ銀行破綻回避のため、日本の支援を要望するかもしれない。




■シナリオ2 ドイツは日露平和条約締結を歓迎しない?

日本とロシアは、戦後70年を経て、ロシアと平和条約を締結しようとしているとされる。これをドイツ政府の立場で見ると、どうなるか?
ドイツとしては、第一次・第二次大戦とロシアと敵国であった関係で、ロシアへの警戒を強化せざるを得なくなるので、日露平和条約について、ドイツとして日本政府の見解を知りたい動機は十分にある。

―― 参考情報 ――――――――――

プーチン提案の「日露平和条約」で中露を引き剥がせ
https://the-liberty.com/article.php?item_id=14942

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既に、中共に入れ込んできたドイツは、米中貿易戦争の影響の直撃を受けつつある。
日露平和条約で、中露引き剥がしが実現すると、中共一辺倒でのビジネスモデルは難しくなるだけでなく、ドイツにとって潜在的敵国であるロシアへの負担が増大するのは明らかだ。




■シナリオ3 メルケルはトランプの防衛費負担増要求を無視してきた?

ドイツは、エネルギー源として再生エネルギー、ロシアのガスに依存しつつ、トランプの防衛費負担増要求を無視してきた実態がある。

―― 参考情報 ――――――――――

トランプ氏、NATO加盟国の防衛支出増を要求 ドイツを名指し批判
https://www.bbc.com/japanese/44803150

発電のエネルギー源別内訳
http://www.de-info.net/kiso/atomdata01.html

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ひょっとすると、国家全体でエネルギーコスト負担が大きく、防衛費用にまで廻らない可能性があるのではなかろうか。




■シナリオ4 英国のEU離脱、TPP参加表明?に係わる、日本への伝達

ドイツとしては、英国に進出した日本企業の動向について、無関心ではなく、移転誘致のための措置を準備していると日本に伝達する可能性がある。

―― 参考情報 ――――――――――

ドイツが英国のEU残留を切望するワケ
https://toyokeizai.net/articles/-/117308

イギリスEU離脱の世界史的インパクト〜私たちが受け取るべき「2つの重大警告」
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/49015

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■シナリオ5 メルケルはTPPに関心がある?

メルケルは当事者国ではないものの、TPP推進派であるようだ。

―― 参考情報 ――――――――――

ドイツのメルケル首相、米のTPP離脱に不満表明「正直、喜べない」
https://www.sankei.com/world/news/161123/wor1611230042-n1.html

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■シナリオ6 オーストラリア潜水艦商戦に係わる日本への提案?

オーストラリアでの潜水艦受注に関して、日本への協力を働きかけ

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40552100Y9A120C1I10000/?n_cid=TPRN0001

 豪潜水艦商戦、日本案再浮上の気配
 編集委員 高坂哲郎

オーストラリアが2016年4月に決めた豪海軍次期潜水艦のフランスへの発注が揺らいでいる。ここにきて豪国内から異論が相次ぎ、年内に予定される議会選挙など今後の展開次第では発注が取りやめになる可能性が出てきたのだ。海上自衛隊が運用する最新型潜水艦に米国の武器システムを搭載した日本の当時の提案を最善とする声は、今なお豪国防関係者の間では根強いとされる。防衛装備品の輸出は国際的には単なるビジネス以上に、…


日本のそうりゅう型、ドイツの212型、ロシアのラーダ型を比較-世界の通常動力型潜水艦を徹底比較!(分析編)
https://stonewashersjournal.com/2015/06/19/submarincomparison2/

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||




■シナリオ7 日産とルノーの問題に絡めた、ドイツとしての密約の提案の有無

―― 参考情報 ――――――――――

マクロンが日産とルノーの経営統合を要求
http://tansoku159.blog.fc2.com/blog-entry-1604.html

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上記ブログにおいて、メルケルは、マクロンの主張を後押しする可能性について言及している。
が、メルケルは、自国に自動車産業を抱えていることもあり、ルノーが日産を経営統合することを本心で歓迎するのか、という見方もある。
フランス国内のシエアでは、フランス勢は落ち目のようだ。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

https://www.marklines.com/ja/statistics/flash_sales/salesfig_france_2018

2018年9月 販売台数速報
2018.10.1

仏乗用車販売、9月は12.8%減の14.9万台 
・仏自動車工業会(CCFA)が1日に発表した9月の乗用車の新車登録台数は、前年同月比12.8%減の14万8,752台となった。1-9月累計では、前年同期比6.5%増の166万2,684台となっている。
・9月の乗用車販売台数をメーカー別に見ると、フランス国内メーカーの合計は前年同月比7.0%減の9万639台(シェア60.9%)。このうちPSAグループは2.6%増の5万3,144台(同35.7%)となり、ルノーグループは17.8%減の3万7,489台(同25.2%)となっている。
・フランスメーカー以外の合計は前年同月比20.6%減の5万8,113台(同39.1%)。フォルクスワーゲン(VW)グループが36.3%減の1万3,068台(同8.8%)、トヨタグループが9.8%増の7,511台(同5.0%)、BMWグループが0.7%減の7,003台(同4.7%)、現代グループが18.6%増の6,217台(同4.2%)、ダイムラーグループが12.2%減の6,199台(同4.2%)などとなっている。
・なお、9月の小型商用車(LCV)の販売台数は2.6%減の3万4,638台。また、大型商用車(5t以上)は7.7%増の4,386台。乗用車とLCVを合わせた9月のライトビークル新車販売台数は11.1%減の18万3,390台となっている。

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

ヨーロッパ車の部品に占める日本製品のウエイトはかなり高い。

―― 参考情報 ――――――――――

ドイツ・英国・フランスの車はボンネット開けると日本の部品だらけ。
https://www.gunjix.com/entry/2018/07/18/202434

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直観的見方となるが、日産・ルノーの経営統合は、マクロン一人の思い込み?の次元なのかもしれないという見方が浮上する。ならば、メルケルは、日産・ルノー事案についてはそもそも無関心ということになるだろう。



■シナリオ8 天皇陛下退位前の挨拶

メルケルは天皇陛下謁見が予定されている。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

https://www.sankei.com/world/news/190125/wor1901250021-n1.html

菅官房長官、メルケル独首相来日を発表
2019.1.25 12:18国際欧州・ロシア

 会見に臨む菅義偉官房長官=25日午前、首相官邸(春名中撮影)
会見に臨む菅義偉官房長官=25日午前、首相官邸(春名中撮影)
 菅義偉官房長官は25日午前の記者会見で、ドイツのメルケル首相が2月4~5日の日程で公式実務訪問賓客として来日すると発表した。滞在中、天皇、皇后両陛下と会見するほか、安倍晋三首相と会談する。メルケル氏来日は首相として5回目。

 菅氏は「(メルケル氏の)訪日を通じ、日独両国がルールに基づく国際秩序と繁栄に積極的に貢献する。両国の協力と親善関係が一段と深まることを期待する」と述べた。

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

外交タイミング的なこととなるが、メルケルは世界を支配する人物からメッセージを託され、伝達する目的で来日する可能性はある。





まとめに入りたい。

上記8つのシナリオのうち、メルケル来日目的の本命はどれかということになるが
その前に、最近の外交情勢、外交上のジンクス等をおさらいしておきたい。

・日本はロシアと平和条約締結することで、中露の引き剥がしを目論んでいる
・アメリカは米中貿易戦争、米朝首脳会談対応上、中露引き剥がしを望んでいる
・ドイツとロシアは、歴史的に反目するケースが多い
・フランスとロシアは、歴史的に同一歩調のケースが多い
・EUにおいてフランスはドイツの言いなり?
・フランスとドイツは、対日的には、同一歩調のケースがある(三国干渉)




この複雑なパズルレベルのジンクスを眺めて、日本、フランス、ドイツ、各国においてどんな外交戦略が望ましいのか?




簡単に言うと、各国とも、「ババを引かなければ十分」ではないのかと、考えたい。



8つのシナリオのうち、ドイツにとってババ抜き度が高そうな事案を●、そうでないのを○で示す。

●シナリオ1 メルケルは破綻寸前のドイツ銀行の延命装置を欲している?
●シナリオ2 ドイツは日露平和条約締結を歓迎しない?
●シナリオ3 メルケルはトランプの防衛費負担増要求を無視してきた?
●シナリオ4 英国のEU離脱、TPP参加表明?に係わる、日本への伝達
○シナリオ5 メルケルはTPPに関心がある?
○シナリオ6 オーストラリア潜水艦商戦に係わる日本への提案?
○シナリオ7 日産とルノーの問題に絡めた、ドイツとしての密約の提案の有無
○シナリオ8 天皇陛下退位前の挨拶




どうやら、メルケルにとって、国益的に重要度が高そうなのは、最初の四項目である。
TPP、潜水艦商戦、日産・ルノー事案は、ついでの話と予想する。
むしろ、天皇陛下退位前の挨拶を外交儀礼的に重要視している可能性もある。



よって、メルケルの来日目的は、

①ドイツにとっては重大事、日本にとってはダメージが少ない事案についての協議
②引継書作成のための外遊
③外交儀礼

であろうと推定する。




メルケルの主たる関心事は、破綻間近と囁かれているドイツ銀行問題、日露平和条約の中身、防衛費負担増問題と見れば、安倍首相は(トランプの意を受けて)反日メルケルをおびき出すために、プーチンとの会談を曖昧なままにしている可能性がある。

プーチンとあれだけの回数、話込んで、中身を曖昧なままにして、、、策士の手口だと思う。



トランプは、日露平和条約締結を容認しつつ、米中貿易戦争という手段を駆使し、ドイツに対し、①中共との貿易規模の縮小、②NATOにおける防衛負担増を迫っている、という見方に繋がる。



安倍首相は、トランプの代理人としての(かつてのキッシンジャーレベルの)役割をトランプから、託されているはずである。



そう考えると、フランスの位置づけは、①「日露平和条約締結後のロシアとの経済協力の枠組みの中に、日産・ルノー引き剥がしの交換条件となりえる措置」、あるいは、②日産・ルノー引き剥がしの交換条件で「オーストラリア潜水艦案件に日本が技術協力する?程度の次元」で済むのではなかろうか。



以上

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12:27  |  外交  |  コメント(0)

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