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2018.08.03 (Fri)

新聞(一般紙)の「情報価値の低さ」について

一般の人は、新聞を読めば、しかるべく情報が得られると考える方が多いと思う。

しかし、特定の専門領域においては、企業の調査マン、官庁の情報収集担当からみると、実は一般紙(読売、朝日、毎日、産経)の情報価値は、かなり下となるような気がしている。本稿の目的はそのことを実務ベースの視点にて説明することにある。

種子法のケースについて述べたい。保守系ネット界の一部に種子法改正反対の記事が続出した時期がある。改正反対の呼びかけがなされたが、拙ブログは同調せず、出稿も判断も見送った。専門情報入手の困難さ、専門情報の理解、専門的判断できるまでに結構時間を要するからである。

―― 参考情報 ――――――――――

全方位的な「情勢分析」の必要性について
http://sokokuwanihon.blog.fc2.com/blog-entry-428.html

―――――――――――――――――

とある有名ブロガーは、大して専門的見地から調べることもせずに?、種子法改正反対を煽動したようだ。
これに対し、拙ブログは、時間がかかり過ぎる、自分の専門領域外ということで、判断を避けた。有名人ともなれば、自分の言い方一つで世の中を変えられると思われる方がいるかもしれない。しかし、それは思い上がりというものである。

それなりの専門性を必要とする領域なので、あくまで、専門的な知見、ノウハウを身に付ける努力をしなくてはならないということである。

仮に、私が、業務上、種子法について調べ、種子ビジネス関係者だった場合を想定したい。(商社食品部門の新規事業企画担当者みたいな立場)

情報資料的には、以下の情報を集めることになるだろうと想定する。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

専門性が高いと思われる分野、事案に係わる情報一覧

A その分野の専門家の書いた本、レポート
B その分野の専門機関が発行した本、レポート
C その分野の専門紙、専門雑誌
D 政府文書、規格(JAS)
E 与党文書(野党は反対しかしないので文書がそもそも存在しない?)
F 何でも首を突っ込みたがる、言論人の書いた本、レポート(池上彰など)
G 入門書(新書など)
H 新聞(一般紙)
I その他雑多なネット情報(必要に応じて)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

専門性という視点から、情報価値ありそうな順番に、並べてみると、一般紙は付け足しみたいな存在であることがわかる。
専門紙、専門誌の存在は大きい。特に、鉄道、軍事。これらの分野に関心ある方なら、一般紙の情報価値を認めない方が大部分であろうと思う。


また、一般紙は、読者数では日本が突出しているが、記事の質においては、イギリスの新聞(一般紙)の方が優れていると私はみている。

―― 参考情報 ――――――――――

イギリスの新聞一覧
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%81%AE%E6%96%B0%E8%81%9E%E4%B8%80%E8%A6%A7

―――――――――――――――――

種子法改正に際して、彼ら保守の反対論者は、上記A~Dの情報を揃え、読みこなしたのであろうか?
ブログ記事を読んだ印象では、F、G、H、Iを読んだ程度、ほとんどはI(ネット情報)のみで書き綴った可能性はないのか?

私は、新規事業企画担当の企業の調査マンの立場で書いている。
上司から、会社として種子ビジネスに参入できるかどうかを検討したいので情報収集し、分析し、レポート(A4で30頁程度以内で)を3カ月以内に提出いただきたいという指示を受けた、とする前提で書いている。

情報収集する対象は、上記A、B、C,D、Eが中心となる。専門機関が主催する講演会などにも参加することになるだろう。本、専門紙、専門誌の購入費用、ざっとみて10万円、講演会等の出張等で20万、社内向けに説明会やるとして50万(講師代)は用意することになるだろう。

ここで、何でも首を突っ込みたがる言論人がいたとしよう。その人が、種子法について見解を述べるべく準備したとしよう。情報収集費用にいくらお金をかけるのか?

少なくとも、上記A~Dは集めることになるだろう。費用的には最低10万円かかると推定。

しかし、有名ブロガーは、そういう費用支出をせずに、書く前から色眼鏡でそうだろうと決めつけ、官公庁文書の一部、雑多なネット情報を根拠に記事を書いてしまったような気がする。
書く前から色眼鏡で物事を眺めることについては、明らかに普段から同一の傾向がある(たとえば、朝日、毎日、中日、東京、信濃毎日、北海道など)などのケースは除き、業務上はしないものだ。私は、上司からそうならない様、厳しく指導を受けた経験がある。

従って、種子法で大騒ぎした有名ブロガーは、情報収集に金をかけず、十分な分析を怠り、色眼鏡でシナリオをイメージし、結論はこうだと決めつけ、その(安易な?)結論を以て無邪気な人たちを煽動したことになる。塾長を名乗る資格はあるのか、ということになるのである。
その人は、日韓合意反対、TPP反対を一早く表明したブロガーである。判断は早ければいいというものではない。金田一耕助主演の探偵ものの、映画・ドラマシリーズ、一早く、「犯人はアイツ」だと名指した(迷)警部がいたことを思い出している。

拙ブログは、日韓合意については2カ月近く分析を続行、政権として妥当な判断との結論に至った。TPPについては、消極的賛成のポジションを続け、最終的には、甘利担当大臣の頑張りによって、弱小国主導による「通商交渉史上の金字塔」という評価を下すに至った。
拙ブログのこれらの検討経緯、古くからの読者の方は、ご存じのことと思う。しかし、そうできるようになったのは、しかるべき上司の指導とそれなりの場数を踏んだ経験があったからなのである。正直に書くと、指導してくれた上司がいたことが大きい。

さて、一般紙の場合はどうか?
イギリスの一般紙のうち高級紙は、結構専門家の意見、見解等が掲載されていた印象がある。私が一時期愛読した、Independentあたりは、専門家による専門的な分析、論評が多かったようだ。(特に軍事面)


日本の一般紙は、総じて、全般的に均一で薄っぺらい印象がある。どれも書きぶり的に同じなのだ。専門家の意見、記事は一応は掲載される。が、往々にして採用される専門家の意見は、新聞業界、新聞のスポンサーにとって都合が良い意見が集められる傾向がある。新聞業界、新聞のスポンサーに都合が悪い、専門家の意見は、ほとんど新聞に掲載されないのである。
特に、外国人参政権、人権侵害救済法案関係の記事は読めたものではなかった。(特に、産経以外)

拙ブログコメント常連のSuica割さんの意見を掲載させていただく。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

http://sokokuwanihon.blog.fc2.com/blog-entry-1068.html#comment1460

IT用語としては、インターネット上の情報を収集しまとめること。または収集した情報を分類し、つなぎ合わせて新しい価値を持たせて共有することを言う。キュレーションを行う人はキュレーターと呼ばれる。(コトバンクのキュレーションより引用。)

ここから類推するに、新聞やテレビ等の各メディアは、一次情報(現場取材や各機関の公式発表等)のキュレーションメディアといえるのではないかと考える。

WELLQのように、誤報等(医学的な間違い等)が多く、問題となったキュレーションメディアがあったが、日本の新聞等の各メディアも同様な問題があるのではと考えられる。

Suica割 |  2018.08.01(水) 23:11 | URL | 

日本の新聞等は、自分の主張に合うように、キュレーションを行い、伝えたい趣旨に合わない事実を隠蔽し、伝えたいことのみを伝える。

伝えるだけの力量の無いことは伝えなかったり、記事が薄くなる。(一例としてあげるが、軍事研究という雑誌と新聞の軍事記事の内容の濃さの違いが著しい。俺がデスクなら、専門ライターに書かせるところ)

ネットのキュレーションメディアより金を貰っていると推測される集団にしては、お粗末なレベルと思われる。

まだ、ブロゴス、イロンナ、リテラ(敵情視察及び自陣の弱点把握用)の方がましと思えてきます。

Suica割 |  2018.08.01(水) 23:24 | URL |

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

Suica割さんは、日本の一般紙の情報収集対象は、「一次情報(現場取材や各機関の公式発表等)のキュレーションメディア」であるとしている。

この指摘は、日本の一般紙の情報収集対象が、上記D、E、Fに集中していることを意味する。


専門紙、専門誌のように、上記A、Bについて普段から情報収集することはなさそうである。

つまり、日本の一般紙の記事の内容が薄っぺらいのは、普段から地道な情報収集活動をしているのではなく、何か騒動になった時だけ関係者に聞き回り、クイズ100人に聞きました的発想で報道方針をあわてて設定、紙面を確保、新聞業界と新聞のスポンサーにとって都合の良い情報中心で記者や識者と称する人(=実態的に、スポンサーに都合が良い意見を示す人)に書かせた結果、当然起きた現象と捉えることができるのである。

以上

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Comment

Re: 一般紙の人員構成として

> オールラウンダー(イギリス等と比べると、レベルが低い)しかいないのではないだろうか?
> しかも、変にプライドが高くて、積極的な専門家への執筆依頼をしていないのではないだろうか?
> また、利益が関わってくると、絶妙な複雑な気分になる記事を入れてくる習性もある。
> 部活での熱中症について高校生に注意喚起しながら、甲子園についてはスルーして、朝日新聞は、甲子園こそが見直し対象じゃないかと突っ込まれる騒動になってました。

私はどちらかというと、オールラウンダーな存在でした。が、専門性に対する取組は捨てていません。
朝日については、社としての編集方針に一貫性がないこと、編集者が育たなかった証左ということになるでしょう。
管理人 |  2018.08.06(月) 04:46 | URL |  【編集】

一般紙の人員構成として

オールラウンダー(イギリス等と比べると、レベルが低い)しかいないのではないだろうか?
しかも、変にプライドが高くて、積極的な専門家への執筆依頼をしていないのではないだろうか?
また、利益が関わってくると、絶妙な複雑な気分になる記事を入れてくる習性もある。
部活での熱中症について高校生に注意喚起しながら、甲子園についてはスルーして、朝日新聞は、甲子園こそが見直し対象じゃないかと突っ込まれる騒動になってました。
Suica割 |  2018.08.03(金) 17:38 | URL |  【編集】

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