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2018.11.23 (Fri)

日産・ルノーの戦争  フランス政府は手を出せなくなった?

注目されている日産・ルノーの経営統合騒動。ものづくりの日本としては、日産をルノーに経営統合されるのは痛い。そこで、ゴーン逮捕直後から、世耕大臣は、フランス政府の大臣と協議を開始した。

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http://www.meti.go.jp/press/2018/11/20181120008/20181120008.html

2018年11月20日
対外経済
本日、世耕経済産業大臣とル・メール経済・財務大臣が電話会談を行いました。
世耕経済産業大臣と仏国のル・メール経済・財務大臣は、2018年11月20日、電話会談を行い、日産・ルノーアライアンスは、日仏産業協力の成功の象徴であり、引き続き安定的な関係を維持するために協力していくことが重要であることについて確認し、共同でプレスリリースを発出しました。

https://this.kiji.is/438378727890977889?c=39546741839462401

 【パリ共同】パリを訪問中の世耕弘成経済産業相は22日(現地時間)、日産自動車が逮捕されたカルロス・ゴーン容疑者の代表取締役会長職を解任したことを受け、フランスのルメール経済・財務相と会談した。両者は会談後「日産自動車とルノーの連合を両国政府は強く支持する」との内容の共同声明を発表した。

 日産・ルノー連合の要だったゴーン容疑者の逮捕で、フランス政府は両社の提携関係が揺らぐ恐れがあると懸念を強めている。

 世耕氏とルメール氏は、ゴーン容疑者が逮捕された翌日に電話会談し、両社の提携を「強力にサポートすることを再確認した」との共同声明を出していた。

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

事は、電話協議だけで収まらず、世耕大臣は訪仏した。電話協議について、両国共同でプレスリリースしたことは実に興味深い。フランス側に誤魔化されないために、エビデンス化しておくべきと判断した結果であろう。

この電話協議後、フランス政府に対し電話協議での確認では甘いとみて、世耕大臣は訪仏。大臣同士で会談し、正式な外交記録として残すことにした。陰謀論的視点に立つと、ゴーンの背後に君臨するロスチャイルド側(おそらくフランスの銀行?)に、何らかの伝達を行なった可能性はある。




両社の提携を強力にサポートする意味は、一言で言うと、「フランス政府主導の経営統合は認めません。日本政府はフランス政府が介入しない限り静観するが、フランス政府が介入するなら外交問題にする」
と言う趣旨のことを語り、啖呵を切ったのではないだろうか?

日本語的には、「両社の提携≠経営統合」と読めるのである。




一方、ルノーは日産取締役会にメンバー追加意思を示した。

―― 参考情報 ――――――――――

【ルノー、日産に介入】ルノー、日産取締役会にメンバー追加意思
http://hosyusokuhou.jp/archives/48825879.html

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ルノーは主要株主なので、役員追加派遣要求することは予想されたことである。
世耕大臣の動きから、ルノーは後ろ盾を失い(フランス政府は介入できなくなり)、慌てて意志表示した可能性もある。



土俵は、フランス政府が裏切らない限り、日産対ルノー、企業間の交渉となる。




私が日産側なら、まず、ルノーに恥をかかせることを選ぶ。
ルノーに対し、ルノーにおける有価証券報告書等の改竄がないか、ゴーンによる私物化実態がないか、日産に押し付けた私物化事案のルノー側での支払い(補償等)を求める。

ルノーに対し、不祥事の後始末の確認と再発防止を求めるのである。

この段階で、ルノーが真摯に対応すれば、メンバー追加に応じるかどうか協議に入る。
ルノーが、ゴーン容疑者のルノー内での再調査やゴーンの私物化事案のルノー側での支払い(補償等)にに応じないなら、ルノーは不誠実な会社であると、プレスリリースする。

目的は何か。
ルノーという企業の社会的信用を失墜させることにある。

ルノーのユーザーは減るだろう。

現場検査の不正の件も、ゴーンの指示で違法行為を続けた喧伝する方法もあるだろう。

そうやって時間を稼ぎ、ルノーをできるだけ悪役、ルノーは悪い会社であるという印象操作をしてから、ルノーの株主比率引き下げを画策するのである。


憶測に過ぎないが、ゴーン逮捕時点で、どこかのメガバンクから財政的に支援を受けることが約束されていた可能性はあるだろう。
三菱自動車あるいは三菱系の銀行か企業が日産株を保有することは考えられることである。



こう説明しても、ルノーによる日産乗っ取りが実現すると予想されている方、日本企業がフランス経済の中枢支配するレベルにあること、ご存じであろうか。

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https://www.mhi.com/jp/news/story/1707315874.html

仏New NP社への出資に向け
フランス電力、アレバグループと正式合意
2017-07-31 発行 第 5874号

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 三菱重工業は、フランスの原子力総合メーカー、アレバグループの再編に伴い、同国の大手電力事業者、フランス電力会社(EDF社)の傘下企業として発足予定のNew NP社への出資を正式に決定、EDF社ならびにアレバグループと合意しました。

 当社のNew NP社への出資比率は19.5%で、これにより、世界最大の原子力発電プラントの運用者であるEDF社と、原子力機器、システムの設計製造を担うNew NP社、および当社との連携を拡大、最新の安全性と信頼性を両立した原子力発電技術のグローバルな供給体制の確立を目指します。

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

フランスの原子力産業に対し、三菱重工は影響力を有するばかりでなく、多大な貢献をしているのである。

原子力分野で、フランスは日本企業に呑み込まれつつあるということなのだ。



ルノーへのフランス政府の出資比率が15%
New NP社への三菱重工の出資比率が19.5%




日本政府としては、フランス政府が日産の乗っ取りにこだわるなら、フランスのエネルギー政策に口出ししてもいいんですね、くらいの恫喝は可能なのである。


加えて、日露経済協力の進展如何によっては、ルノーは主要輸出先でのロシアでのシエアを失う可能性もある。

―― 参考情報 ――――――――――

日露首脳会談 ⇒ くしゃみした国があるのではないか?
http://sokokuwanihon.blog.fc2.com/blog-entry-1198.html

―――――――――――――――――

話を総合すると、

国家経済的に劣勢にあるフランスに対し、日本は、技術的に優位に立つ分野が多く
EU離脱のイギリスを日本主導のTPPに組み込み
原子力分野で日本企業がフランス企業を経営的に支援(三菱重工)
北方領土返還の見返りにロシアでの自動車工場新設?の可能性
自動車関税交渉においては、トランプと協調外交を展開する安倍首相が優位

など、日本がトータルで有利に交渉できる余地が十分残っている。

また、日本とEU間でのEPA発動により、ルノーはさらに劣勢に追い込まれるとの見方がある。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

http://hosyusokuhou.jp/archives/48825879.html

407. 名無しさん@ほしゅそく   2018年11月23日 09:27:37  ID:cyMDExMjc このコメントへ返信
今の日産、日本市場よりも海外に重点を置いてるんだよね。
ハッキリいうと今の日産はトヨタ、本田はもちろんのこと、ダイハツやスズキよりも下なんだよね。
その日産をフランスが仕切りに欲しがるってのは、それだけ欧州全体の自動車産業の先行きがヤバい、このまま日本とEU間のEPAが発動したら、ホームグラウンドで日本勢に圧倒されるのは確実だからね。

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||




どう転んでもルノーは劣勢であるようだ。ルノーは日産がないと消滅しかねないのかもしれない。



世耕大臣が、フランス政府に対し、電話協議だけに満足せず訪仏し会談したのは、「フランス政府はルノーを通じて日産の経営に介入するな、介入すれば、フランスは自動車市場でのルノーのシエア低下だけでなくエネルギー分野でも没落、フランスの国力低下の事態となること、将来予想されるルノーの経営悪化に対しては日本政府として?支援する用意があること」などを念押しするためであろう。

余程の馬鹿な政治家(不可逆な条件で締結された条約を反故にする国)でない限り、国連の常任理事国なのであるから、日本政府からの要求を正統なものとして扱い、受け入れるはずである。

なぜなら、日本は、現時点でフランス産業経済の生命線である、原子力分野の命綱となっているからである。日本企業(三菱重工)なしで、フランスの原子力産業は維持できない。



ルノーが騒ぐのは、今まで日産が貢いでくれたことで続けられた「ルノーに君臨する特権階級エリート」による道楽的経営ができなくなるため、ヒステリー状態となったためであろう。



それゆえ、ルノーの特権階級意識の強いエリート経営陣たちと日産が交渉し直すのであれば、彼らの世間ずれした特権意識ぶりを世界中に知らしめるため、最初に恥をかかせるべきだと書いたのである。

日産側から見れば、事態は、ゴーンの逮捕をきっかけに最悪の状況を脱しつつあるとみていることを指摘し、本稿を終える。


以上

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