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2018.01.15 (Mon)

憲法改正  読売世論調査結果からわかること

戦後の世論調査史上、最も重要と思われる世論調査結果が読売から発表された。


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http://www.yomiuri.co.jp/politics/20180114-OYT1T50113.html?from=ytop_main6

9条2項、「削除」34%…読売世論調査
 
2018年01月15日 06時00分

 読売新聞社は12~14日に実施した全国世論調査で、自民党が憲法に自衛隊の存在を明記することに関し、戦力不保持を定めた9条2項を維持する案と、削除する案を検討していることについて聞いた。
  
 「9条2項は削除し、自衛隊の目的や性格を明確にする」は34%、「9条2項を維持し、自衛隊の根拠規定を追加する」は32%、「自衛隊の存在を明記する必要はない」は22%だった。

 支持政党別にみると、自民と公明の与党支持層では「2項削除」40%、「2項維持」34%、「明記不要」13%の順だったのに対し、野党支持層では「明記不要」46%、「2項削除」23%、「2項維持」21%。無党派層では「2項維持」と「2項削除」が各32%で並び、「明記不要」は23%だった。

(ここまで322文字 / 残り172文字)
 
2018年01月15日 06時00分

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||


この世論調査、私見だが、自民党がスポンサーではないかと思う。

世論調査結果に肯定的な世論調査結果だった場合、全て公開
そうでない場合は、部分的公開

という条件付で、自民党が読売に委託したのではないかと推定する。

なぜ、そうしなくてはならないか?

自民党が調査主体です、と世論調査の際に宣言した途端、世論調査自体が妨害され、成立しなくなると予想するからである。

本世論調査結果、実は、とても重大なことを示唆している。

「政権与党支持層と無党派層でさしたる違いが認められない回答部分」が存在するのである。

上記記事を並べ直してみると直ぐにわかることがある。

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与党支持層 「2項削除」40%、「2項維持」34%、「自衛隊明記不要」13%
無党派層  「2項削除」32%、「2項維持」32%、「自衛隊明記不要」23%
野党支持層 「2項削除」23%、「2項維持」21%、「自衛隊明記不要」46%

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



特に、問題視すべきは、与党支持層の「2項維持」34%である。



選挙の時しか、会合を開催しない自民候補者だらけと言われているが、「2項維持」と「明記不要」の判断を下した、与党支持層が半数近くに達することは、明らかに平和ボケした保守層が半数程度存在していることを意味している。

自民党は、与党支持層の「2項維持」34%、「明記不要」13%、それぞれの年齢別分布状況を把握しているはずである。おそらく、50歳以上の方が、これらウエートの過半を占めているのではないかと推測する。




他方、自民党議員の一部について、政策的にアバウトな議員が多すぎる気がしている。
保守、愛国を強調される議員、言論人も例外ではない。

日本会議の周知活動はどうだったか?振り返りたい。
憲法改正という、無党派層向けの総論の周知活動にウエートが置かれ、「2項削除」、「明記」について各論で与党支持層にきちんと訴えてきたのか?


―― 参考情報 ――――――――――

美しい日本の憲法をつくる国民の会
https://kenpou1000.org/

―――――――――――――――――


無党派層か野党支持層には総論で対応しても問題なさそうだが、
与党支持層にも総論で語り過ぎた印象がある。

実は、百田尚樹監修のビデオを見せられたことがある。見せられたという意味はこうである。主催した彼らは、ビデオを見せることですべて説明した気になったはずだ。
が、あれは総論に過ぎない。私は、史実の特定部分について強調されているという印象を持った。




案の上、左翼陣営は、歴史論文的でない、シナリオの弱点を突いてきた。


―― 参考情報 ――――――――――

百田尚樹・製作総指揮の「改憲PR映画」がトンデモすぎる! 幣原喜重郎の発言を捏造していた嘘つき作家
http://lite-ra.com/2016/05/post-2207.html

―――――――――――――――――


本稿を読まれた、保守層の方々は、私の批判に激昂するかもしれない。
が、私の見立ては異なる。シナリオはあくまで、歴史論文的に耐えうるシナリオとすべきだった。
百田尚樹がデフォルメして強調した部分は、各界著名人の見解として、日付け、出所等わかるような形で示すべきだった。

百地章先生監修なら、もう少しアカデミックなシナリオを構築、この種の批判は回避されたはずである。
誤解しないでいただきたい。重要なことを説明するのであるから、より精緻かつ学術的にふさわしい衣を纏うべきだったのではないかという視点からの提言である。



しかし、対策はある。「自民党都道府県連もしくは国会議員後援会主導での、各論ベースでの勉強会開催」である。





ともすれば、自民党関係者は、こういうケースで上意下達的発想で、上述のビデオで真意が伝わったと思いたがる傾向がある。
上述のビデオは、今回の世論調査結果での、40%前後と言われる無党派層の回答を見る限り、憲法改正の必要性は十分認知されたと読む。
よって、上述のビデオの賞味期限は切れたとみる。(これから選挙権を得る若者層以外は不要な気がするという意味)

世論調査結果から察するに、与党支持層向けには各論の次元に移行し、より精緻な政策資料で、自民党支持層に示すべきであり、「9条の2項」の扱い、「自衛隊明記」の扱いに係わる比較文書が必要となる。



敗戦後の最大の悲願である、憲法改正を実現するためにも、「自民党都道府県連もしくは国会議員事務所ごとの行動」が求められると判断するのである。



すなわち、今回の世論調査結果は、「安倍首相のポスターを選挙の顔として選挙の顔をして使い回しし過ぎたこと、経済団体を通じた動員等に講演会を通じた情報伝達に依存し過ぎたために、自民党の都道府県連、衆議院議員、後援会事務所を通じた、個別有権者と接触機会が少ないことを暗示している」と解するのである。


以上





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テーマ : 憲法改正論議 - ジャンル : 政治・経済

19:11  |  法整備  |  トラックバック(0)  |  コメント(4)

2018.01.15 (Mon)

ペトロダラーシステム  現代史の謎を解く鍵?

渡辺惣樹という、(日本の大学のアメリカ史専門の歴史学者よりも?)アメリカ史に詳しい在野の研究者による翻訳書の中に、示唆に富む、思わぬ一節があることを見つけた。

翻訳文そのまま掲載する。
ブログネタ十個分程度に相当することが書いてある。
現代史における不可解な出来事の謎を解く鍵がここにあると思う。
おそらく著者は、日本が直面した多くの出来事の意味を知っていてそう書き、翻訳者である渡辺惣樹もそういう性格の本であることを見抜き、翻訳し日本に紹介しようとしたのではないだろうか。

以下、標記当該箇所を転載させていただく。

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コールダー・ウオー ドル覇権を崩壊させるプーチンの資源戦争
マリン・カツサ著 渡辺惣樹訳

76頁~79頁

金とドルの兌換の約束は二十七年間守られた。しかしアメリカは財政赤字とインフレーションの結果この約束を守ることが難しくなった。オープン市場での金価格は値上がり傾向だったから価格を三十ゴドルに抑えるためには、アメリカや同盟国政府は金を継続的に市場に放出せざるを得なかった。もちろん放出を永久に続けることはできない、困難な時期にあって、フランス政府はニューヨーク連銀に預けてあった金塊をフランス本国に戻す決定をした(一九六七年)。フランスの決定以降もアメリカは金の放出を続け、金の市場価格が公定の三十五ドルに張りつく努力を続けた。
アメリカがドルとの兌換を放棄したのは一九七一年八月十五日のことであった。リチャード・ニクソン大統領はドルと金の交換を止めると発表した。大統領はその理由を、「国際通貨危機を防ぐためである」と説明した。この後もドルは準備通貨としての機能は持ち続けたが、不換紙幣になり下がった歴然とした事実があった。このことは、ドルとリンクしていた他国の通貨も自動的に不換紙幣に化したことを意味した。貨幣と金とのリンクは失われたのである。
金の腐りから開放された政府は、(理論上は)いくらでも貨幣を印刷することが可能になった。その結果インフレーションが当たり前の社会になった。現在のドルの価値は一九七一年からくれべれば八〇パーセントも減価している。

トリック

金とのリンクが消えたドルの価値を維持し、世界の準備貨幣の地位を保つには工夫が必要だった。貿易赤字を減らすことは一つの手段であった。しかし発行するドルの量を減らすことは痛みが伴う。アメリカはこの方法を取らなかった。不換紙幣となったドルを大量に発行し続けることができる方法を選択したのである。
それは世界各国の準備貨幣としてのドルの力の利用だった。これがうまくいけば、アメリカ国外で生産された製品を大量に安価にアメリカの消費者に届けることができる。失敗すればアメリカ国民の生活水準は大きく低下し、政権は烈しい批判にさらされる。
アメリカはうまい方法を見つけた。金とドルのリンクから、石油とドルのリンクに替えたのである。リチャード・ニクソンはいろいろな意味で嫌われた政治家であったが、アメリカ国民のために「ペトロダラーシステム」を作り上げていた。アメリカが強国として立場を維持するのに大事な役割を果たしていた。

金との兌換停止を発表したニクソンは、キッシンジャー国務長官をサウジアラビアに遣った。キッシンジャーはサウジ王朝に対して次のような条件をオファーした。サウジアラビア(つまり同国の石油基幹設備)をアメリカは防衛すると約束した。同国が欲しがればどんな兵器も売ると約束した。イスラエルからの攻撃だけではなく、他のアラブ諸国(たとえばイラン)などの脅威からも守ると伝えた。さらにサウジ王家を未来永劫にわたって保護することも確約した。サウジ王家にとって、特に最後の約束は魅力的だった。

アメリカは見返りに二つのことを要求した。一つは同国の石油販売はすべてドル建てにすること、そしてもう一つは、貿易黒字部分で米国財務省証券を購入することであった。

サウジアラビアは人口が希薄でありながら莫大な石油資源を保有している、しかし危ない隣人(隣国)に囲まれている。宗教指導者がおかしな命令を下せばたちまち虐殺事件が起こるような国が隣人である。そうした国がいつサウジアラビアを狙ってもおかしくはない。サウジ王朝や支配層にとって、アメリカの保護の確約は魅力的だった。
サウジアラビアがこの要請に応える協定書にサインしたのは一九七四年のことであった。一九七五年には、ニクソンとキッシンジャーの狙いどおりOPECの他のメンバーも原油のドル建て取引を決めた。

アメリカのやり方は実に賢いものだった。世界の石油需要の増大に伴いアメリカドルへの需要も増えていった。金とのリンクさせたドルよりも石油取引とリンクさせたドルの方がアメリカにとっては格段に有利であった。面倒だった金との兌換約束もなく、思う存分にドルを刷ることができた。膨れ上がる輸入決済にそのドルを使い続けることが可能になったのである。
アメリカにとって最高のメカニズムの完成であった。石油には世界中からの需要があった。その石油を買うためにはドルが必要になった。石油購入のためにはドルを貯めなくてはならなかった。世界的な需要が高まるドルを連邦準備銀行はほとんどゼロコストで発行することができた。
これがニクソン政権が作り上げた「ペトロダラーシステム」だった。

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||


参考

◆書評 : マリン・カツサ著、渡辺惣樹訳『コールダー・ウォー』(草思社)
https://ameblo.jp/sancarlos/entry-12032086010.html

マリン・カツサ/渡辺惣樹訳「コールダー・ウォー ドル覇権を崩壊させるプーチンの資源戦争」感想。
http://www.amanosaizo.com/amen/2015/08/post-1.html

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