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2018.02.09 (Fri)

北朝鮮制裁強化は歴史的経過から当然の措置  スパイ防止法法制化を急げ

『こんな日本に誰がした』という、講演録のテキスト起こし本にて、岡崎久彦が、北朝鮮問題について、アメリカの歴代政権がどういう考えで係わったか、説明している。

一言で言うと、現時点で、平和裏に事を導くには、トランプ大統領と安倍首相が指向している「圧力対話路線」くらいしか選択肢しか残されていないことがわかる。

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142~149頁

岡崎久彦
北朝鮮の問題

まず、その輪郭から申しますと、民主党の政権、クリントン時代の政権。これはビル・ペリーという人の政策なのです。ビル・ぺりーというのは、クリントン政権ができたときの国防長官です。国防長官をやめてからも大統領の特使として北朝鮮交渉は全部引き受けている人です。八年間の間に、九四年の交渉、九九年の交渉と二回成功しています。最初の交渉ではプルトニウムの再処理をそれ以上させないということに成功しています。二回目の交渉では怪しい場所の査察が中心ですけれども、テポドンの発射凍結、それにも成功している。ですからいま、アメリカの論壇で北朝鮮問題を議論している人は何人かいますけれども、経歴を調べますと全部びる・ペリーの子分です。十年間北朝鮮との交渉に従事した連中で、つまりそれ以外に、北朝鮮の専門家というのはアメリカにいないということです。

中略

アメリカと北朝鮮が話し合えば、妥協はできると。妥協して北の核開発にしばりをかけること、それをしなければだめだということなのです。これは北も乗れるのです。だいたい北朝鮮のしていることは、全部切り売りです。拉致事件だって、要するに「家族八人返したら二十五万トンやるよ」という切り売りならできるのです。いま交渉が停滞しているのは、八人返すだけならそれでいいのですが、いままでの調査を全部明らかにしろとか、そういうことを言われるとこれはなかなかできません。切り売りにならないですから。全面降伏というのはできないのですよ。

中略

ビル・ペリーは、そういうようなことをやって、まず第一はプルトニウム再処理を停止する。これはもう査察付きでちゃんと停止したのですよ。その次は関連施設を全部見せろと、それも見せて。大きな穴を掘ってね、どうも怪しいというのですけれどもね、半年ぐらい交渉して見にいったら、穴はあるけれど空っぽだった。その間に全部空っぽにしたのかどうかはわかりませんけれどそれでちゃんと約束は果たした。それでテポドンなんかの発射を止めて食料をかなりもらっています。日本からもらっている。それが九九年の交渉。それを今後ともやれと、そういうのが民主党側の意見。ところが共和党に言わせると、核の開発を停止するとは言っていたけれども、その間にひそかにプルトニウムではなく、ウラン濃縮をやっていた。これは協定違反ではないかと。そんな国は議論しても相手にならない。二国間で話し合いをつけて約束したってすぐ破るから多数国の間で約束させて守らせると。多数国協議をしようと。それがブッシュの政策ですよね。多数国になると取引できません。お互いに原則論を言うだけです。しかもアメリカが主張しているのは、核の全面廃棄ですから。廃棄はできないですよ。凍結はできるのです。凍結ということは切り売りができますから。だけど全部廃棄しろといったら、後は売るものがなくなってしまいますからね。だから、それはできません。それがブッシュのいままでの政策です。

そこで非常にはっきりとブッシュの政策とケリーの政策が分かれている。ブッシュの政策を額面通りにしますと、とにかく廃棄してこいと約束したのだから、何もかも廃棄しろと。廃棄してそれを検査して本当に廃棄したかどうか見ても本当に廃棄したのなら、交渉もするし、なんでも話にのってやるということですが、それは北朝鮮は受けないですよ。受けないということは、いったいどういうことかというと、六カ国協議ということで格好をつけて、いつまでたってもやっているというだけのことで、もっとはっきり言えば、これはもう北朝鮮の崩壊待ちです。公然と言っていますよ。あの国が崩壊とまではいいませんが「体制を変革しない限りしかたがない」と。北朝鮮の崩壊待ちをはっきり言っていますよ。ビル・ペリーの言っていることは交渉して部分的解決。ブッシュの言っていることは北朝鮮の崩壊待ち。
崩壊待ちというのは、日本にとってそんなに悪いことではないのです。国交正常化なんか早くしますと、国交正常化してお金を払わなければならない。お金払ったって、どうせつぶれますからね。つぶれたときに、またお金を払わなければならない。二重にとられますから、崩壊したときに面倒を見るというのが話が簡単なのです。崩壊待ちというと、その間に北朝
鮮は核爆弾をどんどんつくってしまうだろうということなのですね。これがちょっとわからないのですね。どのくらい爆弾をつくっているのかわからないのです。これはアメリカの情報当局が分析して必ず結論を持っているはずです。これが一切出てこない。これを出しますとね、何かしなければいけないことになる。何かしなければならないことになっても、いまイラクで手がいっぱいですから何もできない。だから黙っているのだろうと思います。

中略

どんどん核兵器が増えてもいいけれども、崩壊待ちということになると、いったいどういう戦略かと思われます。これは戦略敵に言っても大量報復しかないですね。つまり「一発撃ってみろ、撃ったらあとはアメリカがボコボコにするぞ」ということです。「だから撃てないだろう」と。それ以外あり得ないですよ。

中略

それが端もなく現れたのが、去年の初め頃のアーミテージ戦略です。アーミテージは、「北朝鮮の核はどうだ」と聞かれたら「日本に対する攻撃はアメリカに対する攻撃とみなす」と言ったのです。これを小泉さんがうまく使ってですね、イラク戦争が始まるのが早いか「アメリカという国は日本の攻撃は自分の国への攻撃と同じに考えると、そういうことを言っている唯一の国だ、一番大事な国なのだ」上手に言ったものですね。それで小泉純一郎さんはすぐイラク戦を支持したので、ブッシュも喜んじゃってですね。小泉小泉って好きになり、その元は、その大量報復戦略がある。これは全部私の読みです。
そこで、今度十八日のライス発言。これはよく読まなければいけないのです。というのは、北朝鮮の崩壊待ちというシナリオは、一番強く言っていたのはいままで国務次官をやっていたジョン・ボルトンという人。ジョン・ボルトンという人が、いままでの第一次ブッシュ政権の中で、国務省ではネオコンの代表と言われていましたね。国防総省にはネオコンはたくさんいますけれどね、国務省はあまりいなかったですけれども、ジョン・ボルトンはネオコンの代表と言われていた。この人は北朝鮮なんかつぶしちゃえと。そういうことを大きな声で言った人です。

中略

アメリカが頑張って厳しい態度をずっととってくれればですね、いま以上北朝鮮は動きようがないから、制裁した結果、何か損をするということは何もないですよね、日本はね。損をするといったって、若干ハマグリが買えなくなるという程度の話でね、制裁しても何もマイナスがないということなら、あれだけふざけたことをしたのですからね。人の骨を持ってきうてああいうふざけたことをしたのならやっぱり、ある程度罰があるべきです。

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アメリカにしては、かなりの長期間、我慢し苦心して対応したようだ。イラクで速攻したにしてはなぜ時間をかけるのか?

解せないのは、民主党と共和党の対応が微妙に異なることだ。北朝鮮は体制存続に成功した点から察するに、微妙にスタンスが異なる両党について、傾向と対策を事前に察知、うまく立ち回っていたということになる。

同様に、対中政策についてもそういう印象がある。
アメリカ大統領を操る支配層が、わざとに隙をつくり、北朝鮮にそういう能力を身に付けさせるべく、育成していた疑いが消えないのだ。
アメリカ政府が、貿易摩擦問題について、日本にだけは異常に手厳しく、中共には甘いのは、なぜであろうか?

ひょっとすると、アメリカ大統領を操る黒幕の中にシナ人が…………???

日本は核武装、敵基地先制攻撃、上陸占領する能力を有していないので、なめられた対応されても仕方がない部分はあるが、日本のリベラル勢力は、これらの経緯、昨今のミサイル発射、核実験等々から、一体、何を実現すべく何を話し合えと言うのか?私は理解できない。

話し合いを続けても北朝鮮を利する結果にしかならない。

話し合えとする主張の目的が、北朝鮮を利することであるとしたら、そういう類の言論活動、政治活動について、北朝鮮政府機関との関連を疑い、万が一関係があることが証明された場合、帰化取り消し、強制送還、(マスコミ関係者等を含めた)スパイ防止法の法制化を検討すべきと考える。

特に、日本のマスコミ関係者について、一網打尽にする措置が必要である。
朝日、毎日、中日、東京、信濃毎日、北海道、沖縄の二紙など、スパイ工作レベルの社説は、もはや放置すべきではない。

私は、すべての言論活動を否定するのではない。
北朝鮮を利する言論活動について、国家の方針として制限し、北朝鮮政府機関等との関連が疑われる言論活動について、当局は監視、摘発できるようすべき、と書いている。

北朝鮮や韓国政府が国内対策としてやっていることを、日本政府が執るべきではないという主張は的外れである。こういうのは外交措置的に相互主義であるべきものなのだし、日本人の韓国内の政治活動だけ韓国政府によって摘発され、韓国人による国内の政治活動が野放しでいいはずがない。

すなわち、安倍政権が取るべき措置、憲法改正に続く措置は、スパイ防止法ではないか?と言いたいのである。

当然の事であるが、民団、朝鮮総連関係者の反日政治活動は、相手国との相互主義的視点から、現時点においても、厳しく制限されるべき性格のものである。

現時点においては、入管法のより一層の運用厳格化、不逞外国人に係わる通報活動徹底、警察署外事課における不逞外国人の監視強化、を望む次第である。

以上

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