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2018.01.20 (Sat)

「電気料金と再エネ賦課金の大幅値上」が経済統計に正しく反映されていない問題

本稿は、過去数年間相次ぐ、電気料金の値上げ、再エネ賦課金単価の値上げにより、一部家庭において、アベノミクスが掲げる2%インフレターゲットについて、電気料金と再エネ賦課金の大幅値上げ分だけで達成してしてしまっている可能性があることを周知する目的で出稿するもの。
また、本稿は、手法として簡便法による試算を行う。正式な経済分析ではないことを最初におことわりさせていただく。



■論点1 小売物価統計の調査世帯対象が借家に限定されているのは問題ではないのか

実は、小売物価統計の調査対象世帯が借家に限定されていることについて、私は疑問に思っている。
戸建てが70%程度の割合であるのに対し、借家限定で統計調査しているという問題がある。賃貸物件のオール電化が少ないとの指摘もある。
そこで、持ち家世帯の電気料金の急上昇分が、経済統計に正しく反映されていないのではないかとの視点から、論点2以降の論点を設定することとした。


||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

http://www.stat.go.jp/data/kouri/doukou/1.htm#a2

2 調査の対象

 小売物価統計調査は,一般の商品の小売価格又はサービスの料金を調査する「価格調査」,家賃を調査する「家賃調査」及び宿泊施設の宿泊料金を調査する「宿泊料調査」に大別される。

 価格調査及び家賃調査については,全国の167市町村を調査市町村とし,各調査市町村ごとに,商品の価格及びサービス料金を調査する価格調査地区(約27,000の店舗・事業所)と,民営借家の家賃を調査する家賃調査地区(約28,000の民営借家世帯)を設けている。

 また,宿泊料調査については,全国の99市町村から約320の調査旅館・ホテルを選定している。


http://www.tainavi-soken.com/research/electricity/20160418.html

(2)全国で最も一戸建ての比率が高いのは、東北圏の82%!首都圏は集合住宅が多い結果に。
次に、「タイナビスイッチ」を利用したユーザーを居住施設別で比較しました。その結果、全国で最も一戸建てでプラン診断を行った人が多かったのは東北圏の82%でした。次いで北陸圏の78%、元四国電力管内(以下、四国圏)・元中国電力管内(以下、中国圏)の77%と続きます。一方、集合住宅比率は人口が密集している首都圏が38%と約4割で首位を獲得。続いて沖縄の35%、元九州電力管内(以下、九州圏)の31%という結果になりました。全体では、一戸建てが67%、集合住宅が33%という比率でした。首都圏における集合住宅での診断数の多さが全体の比率の引き上げに影響していると思われますが、やはり電気料金が多くなりがちな一戸建ての人が約7割と、診断数の比率が高くなる結果となりました。

〔地域別居住施設比較〕
北海道電力管内 一戸建て:71% 集合住宅:29%
東北電力管内 一戸建て:82% 集合住宅:18%
北陸電力管内 一戸建て:78% 集合住宅:22%
東京電力管内 一戸建て:62% 集合住宅:38%
中部電力管内 一戸建て:75% 集合住宅:25%
関西電力管内 一戸建て:72% 集合住宅:28%
四国電力管内 一戸建て:77% 集合住宅:23%
中国電力管内 一戸建て:77% 集合住宅:23%
九州電力管内 一戸建て:69% 集合住宅:31%
沖縄電力管内 一戸建て:65% 集合住宅:35%
総計(全国) 一戸建て:67% 集合住宅:33%

https://katsuki-f.jp/blog/3269

賃貸物件のオール電化は少ない
すでに建物が建っている建売住宅はやはりガスを使っているところがまだまだ多く、その理由はコストカットによるもので、それは賃貸住宅でも同じことで、賃料収入を得て、少しでもコストを安く建てるにはガスが安いということは言うまでもありません。

逆にオール電化の賃貸を探すのが難しいのかもしれません。

やはりオール電化をどうしても使いたいという方にとっては注文住宅しかないのかもしれませんが、古家にお住まいの方にとって、オール電化にリフォームするというのも一つの手かもしれませんね。

これから何年住むのか、総合的にコストパフォーマンスがどうなのかを計算しなが
ら考えないといけませんね。

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||


■論点2 電気料金が過去数年間で急上昇したことによる影響

下記の値上げに関するデータから、オール電化の値上げ率がオール電化でない世帯の値上げ率と比較して、10~30%程度高いことがわかる。

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https://enechange.jp/articles/price-rise-rate-ranking-2014

オール電化向け夜間料金値上げ率(高い順)

1位 北海道電力 値上げ率57.07%
2位 関西電力  値上げ率43.07%
3位 中部電力  値上げ率40.10%
4位 東北電力  値上げ率24.21%
5位 四国電力  値上げ率23.04%
6位 東京電力  値上げ率21.60%
7位 九州電力  値上げ率17.48%
8位 北陸電力
   中国電力
   沖縄電力

https://enechange.jp/articles/price-rise-rate-ranking-2014

電気料金値上げ率ランキング!震災後いちばん値上がりしてる電力会社は?(2015年6月更新)

一般家庭向け電気料金値上げ率(高い順)

1位 北海道電力 値上げ率24.24%
2位 関西電力  値上げ率18.92%
3位 東北電力  値上げ率8.94%
4位 東京電力  値上げ率8.46%
5位 四国電力  値上げ率7.80%
6位 九州電力  値上げ率6.23%
7位 中部電力  値上げ率3.77%
8位 北陸電力
   中国電力
   沖縄電力値

||||| ここまで引用 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||


■論点3 オール電化では戸建て方が集合住宅よりも電気使用量が多い傾向が出ている

詳細以下参照。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

https://www.tainavi-switch.com/contents/582/

オール電化住宅の電気代を計算してみよう
電気代計算
オール電化世帯の電気代は、オール電化世帯の平均電力使用量に電力量料金をかけることで算出できます。

平成23年度の資源エネルギー庁の調査によると、オール電化世帯の年間電力使用量の平均は以下のようになっています。

戸建て住宅…43,473MJ/年
集合住宅…28,249MJ/年
MJは熱量の単位ですので、これをkWhに直すと、1MJ=0.2778kWhなので、

戸建て住宅…12,076.8kWh/年
集合住宅…7,847.6kWh/年
と表されます。

電力量料金は、仮に東京電力の従量電灯Bプランの第二段階料金を当てはめると、26.00円/kWhですので、オール電化のご家庭の年間電気代平均は、

戸建て住宅…12,076.8kWh×26.00円/kWh =313,996.8円/年
集合住宅…7,847.6kWh×26.00円/kWh =204,037.6円/年
月当たりに直すと、

戸建て住宅…313,996.8円÷12=約26,200円
集合住宅…204,037.6円÷12=約17,000円
となります。

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||


■論点4 オール電化とオール電化でない電気使用量はどの程度差があるのか?

以下のデータから電気の使用量として3ケース導き出した。

一般住宅(オール電化でない?):300KWH/月
オール電化 集合住宅:7,847.6kWh/年→650KWH/月
オール電化 戸建て:12,076.8kWh/年→1000KWH/月

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

http://www.fepc.or.jp/enterprise/jigyou/japan/sw_index_04/

家電製品の普及に伴い一世帯あたりの電力消費量は、現在では1カ月あたり300kWhに近い電力消費となっています。

https://www.tainavi-switch.com/contents/582/

オール電化

戸建て住宅…12,076.8kWh/年
集合住宅…7,847.6kWh/年

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||


■論点5 再エネ賦課金単価の推移はどうなっているか?

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

https://pps-net.org/statistics/renewable

再エネ賦課金単価の推移
年度 買い取り単価 昨年度比 標準家庭の負担(300kWh/月)
平成24年度 0.22円/kWh – 年額792円、月額66円
平成25年度 0.35円/kWh 0.13円(約60%)増 年額1260円、月額105円
平成26年度 0.75円/kWh 0.4円(約115%)増 年額2700円、月額225円
平成27年度 1.58円/kWh 0.83円(約110%)増 年額5688円、月額474円
平成28年度 2.25円/kWh 0.67円(約42%)増 年額8100円、月額675円
平成29年度 2.64円/kWh 0.39円(約17%)増 年額9504円、月額792円

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

ここで、一般世帯とオール電化世帯の標準電気使用量(1ヵ月)を確認しておきたい。

一般世帯 1ヵ月の電気使用量 300KWH
オール電化 集合住宅     650KWH
オール電化 戸建て     1000KWH

これに過去3年間の再エネ賦課金単価の急上昇分2円/KWHと見込むと

再エネ負担金上昇分を金額に換算すると、

一般世帯  600円/月
オール電化 集合住宅 1300円/月
オール電化 戸建て  2000円/月

となる。


■論点6 再エネ賦課金の急上昇は、電気料金的にはどの程度の上昇率となるのか?

以下の情報から、一般世帯一ヵ月の電気代1万円とすると、再エネ賦課金による上昇率は6%となる。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

https://enechange.jp/articles/average-of-family

2人~5人世帯の電気代平均額(2016年総務省統計)
2人暮らし年間107,196円/ひと月あたり8,933円
3人暮らし年間123,852円/ひと月あたり10,321円
4人暮らし年間130,404円//ひと月あたり10,867円
5人暮らし年間145,296円/ひと月あたり12,108円

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

続いて、オール電化世帯については、集合住宅17000円、戸建て26200円の1ヵ月の標準電気料金データから、上昇率としてはそれぞれ7.6%、7.6%となる。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

http://www.fepc.or.jp/enterprise/jigyou/japan/sw_index_04/
集合住宅…204,037.6円÷12=約17,000円
戸建て住宅…313,996.8円÷12=約26,200円

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||


■論点7 電気料金値上げ、再エネ賦課金値上げによる実質電気料金の上昇率はどうなっているのか?

論点1~6までの試算結果から、電気料金値上げ、再エネ賦課金値上げによる実質電気料金の上昇率は、次のとおりとなる。

・一般世帯 
電気料金の値上げ率、中部3.77%、北海道24.24%の数字に、それぞれ再エネ賦課金上昇分6%を加算すると10~30%の値上げ率となる。

・オール電化 集合住宅
電気料金の値上げ率、九州17.48%、北海道57.07%の数字に、それぞれそれぞれ再エネ賦課金上昇分7.6%を加算すると25~65%の値上げ率となる。

・オール電化 戸建て     
電気料金の値上げ率、九州17.48%、北海道57.07%の数字に、それぞれそれぞれ再エネ賦課金上昇分7.6%を加算すると25~65%の値上げ率となる。


||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

https://enechange.jp/articles/price-rise-rate-ranking-2014

電気料金値上げ率ランキング!震災後いちばん値上がりしてる電力会社は?(2015年6月更新)

一般家庭向け電気料金値上げ率(高い順)

1位 北海道電力 値上げ率24.24%
2位 関西電力  値上げ率18.92%
3位 東北電力  値上げ率8.94%
4位 東京電力  値上げ率8.46%
5位 四国電力  値上げ率7.80%
6位 九州電力  値上げ率6.23%
7位 中部電力  値上げ率3.77%
8位 北陸電力
   中国電力
   沖縄電力値

https://enechange.jp/articles/price-rise-rate-ranking-2014

オール電化向け夜間料金値上げ率(高い順)

1位 北海道電力 値上げ率57.07%
2位 関西電力  値上げ率43.07%
3位 中部電力  値上げ率40.10%
4位 東北電力  値上げ率24.21%
5位 四国電力  値上げ率23.04%
6位 東京電力  値上げ率21.60%
7位 九州電力  値上げ率17.48%
8位 北陸電力
   中国電力
   沖縄電力

||||| ここまで引用 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||


■まとめ

論点6で得られた上昇率について、一般世帯(オール電化でない?、90%)、オール電化世帯(10%)として、値上げ率の加重平均を行う。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

http://xn--u8j7eobcu3n4rle0925a84wh.jp/diffusion.html

オール電化の普及率は年々上昇傾向

ちなみに、2010年度のオール電化の普及率は8.4%で、2011年度のオール電化の普及率は、9.7%と順調にその数字を延ばしてきています。ただ、2011年は、東日本大震災の影響もあり、オール電化導入の際に必要な機器(エコキュートや電気温水器、IHクッキングヒーターなど)が、一時的に供給不足に陥ったようで、需要に供給が追いつかず、一時、数字が伸び悩んだ時期もあったようです。

しかし、2012年度にはその問題も解決し、安定した供給を続けることができ、現在に至っています。今後も、オール電化に必要な機器(エコキュートや電気温水器、IHクッキングヒーターなど)が、安定した供給が望めると見込んだ場合、オール電化の普及率は、毎年、コンスタントに数字を延ばすものと考えられています。

2020年度のオール電化普及率は、19・6%(新築、中古を合わせて年間61・8万件の導入見込み、累計981・5万件)と、ほぼ20%近くになると予測されています。これは全世帯の5件に1件は、オール電化であることを意味する数字です。

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

一般世帯:10~30%の値上げ率
オール電化世帯:25~65%の値上げ率

10×0.9+25×0.1=11.5%
30×0.9+65×0.1=33.5%

電気代については、11.5~33.5%の上昇となっている可能性がある。
小売物価統計指数的には、115~133.5という意味である。

そこで、総務省統計局、都道府県の小売物価統計を調べている役所に問合せしたが、このような上昇率になっているとの認識がなかった。電気代はそれほど上がっていないのである。
また、彼らは、オール電化の普及率が10%を超えていることも知らなかった。

さらに、オール電化の我が家の電気使用量、4人家族ベースで換算し直すと、1月分で昼間300KWH/月、夜間3000KWH程度であり、大体6万円前後になる。再エネ賦課金は1ヵ月だけで1万円近くに達している。彼らは、そういうレベルの金額を支払っている戸建て世帯があることも知らなかった。

ちなみに資源エネルギー庁の標準世帯の年間支払額は、9504円と試算されている。
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1703/16/news032.html
消費者対応として問題視していいだろう。

まとめとして言えることだが、経済統計を担当している職員(総務省本省、都道府県出先)の経済認識がそんな程度だから、小売物価統計が、実態を反映していないと考える。

小売物価統計の調査に携わる公務員が、「突出して電気使用量が多く、突出して値上げの影響を受けている世帯の存在とその比率を知らない」ことも、小売物価統計が実態を反映していない傍証となりえるだろう。

すなわち、論点1で示したように、小売物価統計調査の世帯対象が借家に限定されているため、電気代の上昇が、経済統計に適正に反映されていない可能性を指摘するのである。

日銀黒田総裁は、2%インフレターゲット未達であることを公式に認めているが、我が家については、家計消費的には、電気料金そして再エネ賦課金の相次ぐ値上げによって、黒田総裁が目標としている2%インフレターゲットを達成済みだし、再エネ賦課金の年間支払い額が、消費税2%に相当する金額に達している。

本稿の試算は、簡便法である。はっきり言うと、経済分析的にはインチキな代物なのであるが、引用した数字も私の生活実感を反映した数字ではないような気がしており、不満である。

こうした一連の調査を踏まえ、総務省統計局は、電気代の実態を反映させるべく調査対象世帯を借家中心ではなく、戸建ても50%程度加えるべきだろう。

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https://pps-net.org/column/33578

オール電化 地域別普及率


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日銀黒田総裁に対しては、オール電化世帯は、電気料金そして再エネ賦課金の相次ぐ値上げによって2%インフレターゲットを達成したことを、知らせなくていいのかと思っている。

本稿の趣旨に納得いただける方、是非、ご自宅の電気代の推移と経済統計との乖離の有無について、この週末において比較検討、試算確認をお願いする次第である。

以上

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テーマ : 政治・経済・時事問題 - ジャンル : 政治・経済

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