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2017.09.01 (Fri)

日英首脳会談  双方が得たもの

産経はかく報道した。

―― 参考情報 ――――――――――

安倍晋三首相、メイ英首相を破格待遇 個人的信頼関係を強化 新たな外交基軸に
http://www.sankei.com/politics/news/170831/plt1708310046-n1.html

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産経は、英国が再び中共になびかないようにするために、安倍首相がメイ首相との個人的信頼関係強化に務めたとしている。


日経は、共同宣言文から要点を書きだした。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

https://www.nikkei.com/article/DGXLASFS31H43_R30C17A8MM8000/?dg=1

 日英FTAへ準備加速 首脳会談で共同宣言
    2017/8/31 19:28

 安倍晋三首相は31日、英国のメイ首相と東京・元赤坂の迎賓館で会談した。経済分野や安全保障での戦略的な協力の方向性を示す共同宣言を発表。英国の欧州連合(EU)離脱を踏まえ、両国の自由貿易協定(FTA)締結に向け準備を加速する方針を打ち出した。インド・太平洋地域での安保協力の強化に軸足を置き、北朝鮮対応をめぐる連携強化も確認した。
会談前に握手する安倍首相と英国のメイ首相(31日午後、東京・元赤坂の迎賓館)=代表撮影
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会談前に握手する安倍首相と英国のメイ首相(31日午後、東京・元赤坂の迎賓館)=代表撮影

 日英首脳会談後に発表した経済分野を柱とする共同宣言では、日本とEUが大枠合意した経済連携協定(EPA)を英国が支持。EU離脱を前提に「日英間の新たな経済的パートナーシップの構築に速やかに取り組む」と日英FTA締結へ準備を進める方針を明確にした。安倍首相は会談後の共同記者会見で「EU離脱後の経済関係の強化に向け政治レベルの強い関与のもと緊密に連携していく」と語った。

 会談では、メイ氏が進めるEUからの離脱交渉を巡り、安倍首相が日本の英進出企業への影響を最小限に抑えるよう配慮を要請。メイ氏は「日本企業の声によく耳を傾け円滑で秩序だった移行を実現していく」と応じた。

安保協力の共同宣言では、インド・太平洋地域での協力に重点を置き、日本は将来の空母の展開も含め英軍の地域への関与を歓迎した。日英の共同訓練や防衛装備品の技術協力、テロやサイバー対策などでの連携強化もうたった。安倍首相は会談に先立ち、メイ氏を首相官邸で開いた国家安全保障会議(NSC)の特別会合に招き、英国を準同盟国に位置づける立場を鮮明にした。

 両首脳は北朝鮮への圧力を強める必要があるとの考えで一致。中国にさらなる役割を求める方針を確認した。中国が進出する東シナ海や南シナ海の情勢では、海での法の支配が重要との認識を共有し、中国の一方的行動をけん制した。

■日英共同宣言のポイント
○2国間関係強化のため閣僚間で新たな枠組みを創設
○貿易投資関係の前進へ作業部会
○日英間の新たな経済的パートナーシップ構築に速やかに取り組む
○EU離脱に伴う混乱回避を要請
○インド・太平洋地域で協力強化
○朝鮮半島の非核化と国連安全保障理事会決議の厳格な履行へ協力
○英国の地域への関与を歓迎
○自衛隊と英軍の共同訓練を推進
○防衛装備品の技術協力を加速

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

産経記者は、共同宣言文を読んで書いたのか?という疑問が湧く。書く前から中共になびいたキャメロン政権ありきの前提で書いている。

政府発表資料を参照したい。

―― 参考情報 ――――――――――

日英首脳会談
http://www.mofa.go.jp/mofaj/erp/we/gb/page4_003242.html

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一見、何も書いていないようだが、こういう一文がある。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

また,今次首脳会談に際し,両首脳は「日英共同ビジョン声明(仮訳(PDF)別ウィンドウで開く/英文(PDF)別ウィンドウで開く」「安全保障協力に関する日英共同宣言(骨子(PDF)別ウィンドウで開く/仮訳(PDF)別ウィンドウで開く/英文(PDF)別ウィンドウで開く)」「繁栄協力に関する日英共同宣言(骨子(PDF)別ウィンドウで開く/仮訳(PDF)別ウィンドウで開く/英文(PDF)別ウィンドウで開く)」「北朝鮮に関する共同声明(仮訳(PDF)別ウィンドウで開く/英文(PDF)別ウィンドウで開く)」を発出しました。

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

「日英共同ビジョン声明」においては、安全保障協力と経済協力をリンクさせた、いわゆる同盟レベルの協力関係であらんとする、内容となっている。原子力分野の協力について言及していることも注目される。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000285427.pdf

「安全保障協力に関する日英共同宣言」においては、首相間で確認された共同宣言文ながら、文面レベルは相互協力確認書レベル(極めて実務的な動きを想定した、双方の局長クラスが対応するすると読める)の文面になっている。

一読いただきたい。凄まじく現実的かつ実務的内容(抽象的ではまったくない!)となっている。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000285431.pdf

●日本の「積極的平和主義」と「グローバルな英国」という英国のビジョンにより具体化された、グローバルな戦略的パートナーシップを次の段階へと引き上げるコミットメントを再確認。
●世界において、特にインド太平洋地域において協力を強化。
●法の支配に基づく国際秩序を維持する重要性を強調し、力や強制により緊張を高める、または現状変更を試みるいかなる一方的な行動にも強く反対。世界が北朝鮮の核・ミサイル計画による脅威に直面している今日、朝鮮半島の非核化と国連安保理決議の厳格で十分な実施に向け、友好国・同盟国と協働。
●日本は、今後あり得る英国の空母の展開といった陸海空軍の派遣を通じたものを含む、アジア太平洋地域への英国の安全保障面での関与の強化を歓迎。日本は、共同演習のため、自衛隊の人員、航空機または艦艇を英国へ派遣する機会の可能性を検討。
●共同演習の実施を強化し、その定例化を探求。
●日本は、五ヵ国防衛取極(FPDA)を通じたアジア太平洋地域の安全保障への英国のコミットメントを歓迎。
●最近締結された物品役務相互提供協定(ACSA)に基づき、後方支援、技術支援及び専門的な支援の相互提供に関する協力を強化。
●自衛隊・英国軍間の共同運用・演習促進のため、優先事項として、管理、政策及び法的な手続を改善するための枠組みに取り組む。
●防衛装備・技術協力を強化。武器及び汎用品・技術の輸出管理についても協力。
●軍縮・不拡散について協力し、核兵器不拡散条約(NPT)を支持。
●海賊対策を含む海洋安全保障、テロ対策、サイバー、人道支援・災害救援、ジェンダー、平和維持活動、地雷除去等の分野で、東南アジア、南アジア及びアフリカの途上国の能力構築支援に係る具体的連携を更に推進。
●2019年ラグビー・ワールドカップ、2020年東京オリンピック・パラリンピック等に先立ち、テロ対策やサイバーセキュリティにおいて政府全体での協力を強化。
●サイバー空間のための国際的な安定の枠組みを促進し、悪意のあるサイバー活動を抑止し、軽減し、原因を特定するため、協力を強化する。
●宇宙活動の透明性向上のため協力を継続し、宇宙活動のための責任ある行動規範を強化。
●国連、G7、G20といった多国間枠組みにおける協力を継続。英国は、日本の国連安保理常任理事国入りに対する強い支持を改めて表明。
●現代の奴隷制との闘いやオンラインの児童の性的搾取撲滅を含め、重大かつ組織的な犯罪に対処するための協働を継続。実施
●上記の安全保障協力に関する関係当局間の具体的措置を伴う行動計画を策定。
●途上国の能力構築支援を議論するための事務レベル会合を開催。

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

軍事同盟そのもの、あるいは一歩手前の内容と読める。
日英の防衛装備品の共通仕様化、と相互使用?は規定路線であるようだ。
そして、英国空母のアジアの派遣について、明確に文章化されている。安倍政権は英国空母という切り札を手に入れたも同然だ。



次に「繁栄協力に関する日英共同宣言」を読んでみたい。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000285434.pdf

内容は抽象的だが、こちらは、「英国のEU離脱に伴い、日EU・EPAの最終的な規定を踏まえ、日英間の新たな経済協力の枠組み」について、閣僚レベル、作業部会レベルで取り組むことが明記されている。メイ首相は、EU離脱による経済的ショックを回避する確認をこの文書にて行った可能性がある。

「北朝鮮に関する共同声明」については、「日本の安全保障に対する過去に例を見ない深刻かつ重大な脅威」であるとして、制裁実施を強化すること及び国連安保理における新たな効果的な決議の採択について確認した。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000285437.pdf


どうやら、安倍首相とメイ首相は、「北朝鮮のミサイル問題に係わる危機的状態に対する、英国との軍事同盟レベルの協力」と「英国のEU離脱に伴う、英国経済の地盤沈下回避のための経済協力の継続的枠組み」を交換したようである。

こうして眺めてみると、
これまで為された個人的関係強化は、互いの本気度を確認、国際社会にアピールするための演出の一部と見るべきであり、日本は、英国空母という切り札を得、英国は日本が経済発展の後ろ盾となるという約束を得、前例稀にみる密度が濃い首脳会談結果であることがわかる。

その点において、産経記者は共同宣言文をきちんと読まないで書いていることになる。
日経記者はポイントは掴んでいるが、英国空母に言及していない点において、この首脳会談の持つ重要な政治的意味について理解できていない印象がある。

産経、日経どちらの記事も、安全保障上の協力が、軍事同盟レベルあるいは一歩手前の精緻な確認書レベルの内容となっていることについて、国民各層に知らせまいとした可能性もある。

政治部記者たちは、どっちを向いて仕事をしているのか。
それとも能力がないのか。コネ入社だらけで役に立たない記者だらけなのか。

こんなことだから、重要な首脳会談は、報道ニュースではなく、政府発表文原文そのまま読むことを推奨せざるを得ない。

なお、この首脳会談は、日英同盟復活のきっかけとして位置づけられる可能性があり、後世の歴史教科書に載るレベルの重要な外交交渉であると評価しうることを指摘し、本稿を終える。

以上










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