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2017.05.08 (Mon)

改憲論争  都度加憲・正確に記述された憲法 どちらが合理的か

本稿、日本国憲法を改憲した場合、改正条項の条文について、「何でもかんでも糞真面目かつ正確に記述」すべきかどうかという視点に着目した私見である。

5月3日の安倍首相のビデオレター、読売の単独取材で言及した憲法改正方針などから、改憲する立場から見た場合、二つの手法が存在することが判明した。

しかし、5月3日に安倍首相が発表したビデオレター、読売の単独取材で言及した憲法改正方針は、国家の形としての憲法なのだから(糞真面目に)正確に記述すべきであると考える、戦後レジームの明確な脱却を目指す人にとっては、不評のようである。

日本国憲法、本来的には、「何でもかんでも糞真面目かつ正確に記述」されるべきことではある。

これは、人の生き方に例えるならば、そこに人間が居れば、常に清く正しく美しく生きなさい、そういう道徳と一体化した憲法観である。
365日24時間あるべき論を語り実践しなさいという生き方に通じる。愛人をつくることはもっての外、正月明けに吉原の高級ソープなんぞにこっそり通ってははいけないという主義主張に近い。

そんな四角四面な人はいるのか???
いるはずもない……………
政治家を含め、他人には、365日24時間あるべきことを求める一方で、そう要求する人はどうなのか??

現実的には、2/3の議席維持や国民投票などの手順を考えると、糞真面目な条文に仕上げれば仕上げるほど、(後の改憲を含め)改正に向けた手続きがやっかいなことになる。
一方、レトリックを駆使した加憲という手法が採用できれば、憲法問題で世論が分断されるような事案について、従来の議論も憲法学的研究も友連れで不要としうる可能性がある。

私は、二つの手法があると説明している。



・国家の重要事項について糞真面目かつ正確に記述されているもので、状況に応じて憲法学者の研究や違憲判断を必要とするもの(現在の憲法)

・(レトリック手法を駆使した?)加憲を繰り返すことで、最終的には当たり前のものの道理が書かれ、憲法学者の研究や違憲判断をしだいに不要とするもの(5月3日の安倍首相が表明した改憲方針の100年後のイメージ?)


前者は、改憲にこだわればこだわるほど、国内的には国内世論分断するレベルの論争が続く。
後者は、100年もすればGHQ憲法が無効化されたことに、多くの人が気づくことになるだろう。

正しいのは前者であることは間違いない。
潔癖な生き方を好む方は、前者を選ぶだろう。

が、糞真面目かつ正確に記述された条文的憲法は、必ず存在させるべきものであろうか?
いわゆる憲法がない国もある。

―― 参考情報 ――――――――――

イギリスには憲法がない?
https://office-kurayama.co.jp/20160806103530

―――――――――――――――――

ここで、安倍談話を思いだしたい。安倍談話は、あのレトリックの手法を駆使し、村山談話を否定、消滅させた可能性があるのだ。

「反日同盟 中国・韓国との新・歴史戦に勝つ!」にて、ケント・ギルバート、室谷克実、石平各紙は、安倍談話をこう評している。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

石平
ー日本は、次第に、国際社会が壮絶な犠牲の上に築こうとした「新しい国際秩序」への「挑戦者」となっていったー私たちは、国際秩序への挑戦者となってしまった過去を、この胸に刻み続けます。
つまり、「挑戦者」という言葉を二回も使って、「日本は間違った」ということを述べている。しかし、過去の日本の行動に照らして現状を見るならば、これは明らかに中国に向けてのメッセージと取れます。「あなたたちも同じ過ちを犯さないように」と。

ケント・ギルバート
そうですね。深く読むといろいろな意味が浮かび上がってくる。よくできている文章だと思います。

石平
戦後、アメリカや欧州、あるいはオーストラリアといった国々は、戦争で味わった苦痛を乗り越えて、日本に対して寛容な態度で接してくれた。それに対する感謝の気持ちが談話には表現されていました。これは同時に、中国や韓国に対する皮肉でもあったと思います。「あなたたちは、どうして戦争を乗り越えられないのか」と。

ケント・ギルバート
私もそれを感じました。

室谷克実
私はあの談話を読んで、あの文章をつくった日本の文化力を感じました。何人もの手が加わった合作でしょうが、あのようなハイレベルなメッセージを作れる国は、めったにないと思うな。

ケント・ギルバート
アメリカのメデイアは厳しい見方をしていると言いましたが、特に指摘していた点は、「安倍首相は自分で謝罪したわけではない」ということ。たしかに、本人は謝っていない。国がこれまでこんなに謝ってきましたよ、という説明に終わっている。

石平
そうです。それこそが、あの戦後七十年談話のいちばんのミソですよ。ようするに、もう「謝りませんよ」ということ。安倍首相は、日本政府の立場として謝罪に終止符を打ったのです。

ケント・ギルバート
ボールは向こう側にある。「私たちは将来に向けて、積極的に世界へ貢献していきますが、あなたたちはどうするの?まだ過去にばかりこだわるの?」という問いかけですよね。とても強い姿勢が感じられる。

室谷克実
ただ、「韓国は相手ではありませんよ」と言っている(笑)たとえ談話にどんな言葉を盛り込んだとしても、韓国は認めなかったでしょう。そうであるなら、無駄な発言をする必要もなかったわけだ。

ケント・ギルバート
村山談話が出ても彼らは収まらなかったのだから、もうこれ以上同じことを言ってもしょうがないですよ。

石平
もうひとつ重要な意味。それは村山談話を葬り去ったということ。日本はこの二十年あまり、村山談話や河野談話に縛られてきた。ついにそこから脱してきたわけです。これまでは必ず「村山談話を受け継ぐのかどうか」を問われてきた。でも、もはやその問題は存在しないんです。これからは「安倍談話をどう認識するか」というのが論点となる。村山さんは談話が発表された当日、「私の談話は受け継がれていないじゃないか」とおっしゃいましたね。まさにそれでうよ。よくわかっていらっしゃる(笑)

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||




安倍首相が見出したであろう加憲の手法、おそらくレトリック的手法を駆使した条文が記述されることになるだろうが、その手法が100年くらい継続すればGHQ憲法無効化されることになると予想する。



100年もすれば無効化する、多くの人がGHQ憲法は、無効化したことに気づいた時点で、それなら、全面的に書き直した方がいいと判断、そこで………………



この手法は、安倍談話における(レトリックを駆使したことによる)村山談話否定手法に似ている。安倍談話を注意深く読まれた方なら気づくことではある。



必要な時に必要な修正が行われる議席が獲得でき、かつテロ等の発生がない政治情勢であれば、憲法は本来的には糞真面目かつ正確に記述されるべきだ。

改憲論争にエネルギーを使い果たさざるを得ない憲法のままでいいのか?

ふざけたスタンスかもしれないが、憲法とセットで個別法の議論を正攻法でやるくらいなら、
誰が見ても正攻法の条文、手続きとセットでやるくらいなら
それだけの投入できるエネルギーがあるなら、(集団的自衛権の解釈変更でしたように)個別法の法整備(スパイ防止法、外患罪改正、敵基地先制攻撃への対処)を急いだ方が合理的で実効的ではないかと思いつつある。



個別法や個別の措置を先行させて、後追いでの改憲の方が(場合によっては加憲?)、後々何度も改憲しやすいのではないかという意味である。



私は、投入するエネルギーと得られる成果を比較して、書いている。
不真面目な見方かもしれないが、常に正攻法(手続き、条文等)である必要はあるのだろうか?

5月3日の安倍首相が表明した改憲方針は100%正攻法ではないかもしれない。

が、100%正攻法で敵基地先制攻撃や核武装について憲法条文にどう盛り込むかについて、国家を二分する論争となって、その論争の最中の危急の時に、巡航ミサイルすら保有できず、敵に巡航ミサイルを一方的に撃ち込まれる事態を招くよりは、いいのではないか、そういう点において、合理的であろうという評価となる。

一方で、改憲のすべての手続き、条文の記述について糞真面目かつ正確な記述にこだわることは、憲法それ自体については、100%合理的評価となるのだが、その論争の最中に、巡航ミサイルすら保有できず、敵に巡航ミサイルを一方的に撃ち込まれる事態を招いた場合において、国家全体でみれば合理的ではないという判断となるのである。

以上

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Comment

理想は一日も早く9条改正ですが国民投票では厳しいと思います。いま改正の議論を始めても安保法案の馬鹿騒ぎでは済まないはずです。阻止する為に騒ぎを起こしたり左翼が何をするか分からない。

それを防ぐためにもご指摘のように先に共謀罪やスパイ防止法が必要だし、外患誘致は死刑しかないために前例がなく適用されていない。死刑だけでなく無期懲役や罰金などいくつかの段階をつくるべきですね。
左翼の動きを封じてから9条改正に挑むのが良いかと。
焦って第一次安倍政権のように潰されては憲法改正ができなくなります。
匿名 |  2017.05.09(火) 12:28 | URL |  【編集】

Re: タイトルなし

> 理想は一日も早く9条改正ですが国民投票では厳しいと思います。いま改正の議論を始めても安保法案の馬鹿騒ぎでは済まないはずです。阻止する為に騒ぎを起こしたり左翼が何をするか分からない。
>
> それを防ぐためにもご指摘のように先に共謀罪やスパイ防止法が必要だし、外患誘致は死刑しかないために前例がなく適用されていない。死刑だけでなく無期懲役や罰金などいくつかの段階をつくるべきですね。
> 左翼の動きを封じてから9条改正に挑むのが良いかと。
> 焦って第一次安倍政権のように潰されては憲法改正ができなくなります。

コメントありがとうございます。
コメントで書かれていること、すべてに賛同します。
ブログ開設して8年経過、民間企業の経験しかありませんが、安倍首相の地球儀外交、安倍談話、日韓合意、首相はじめ官邸スタッフの皆さんの実務的にかなり苦労されていることがわかるがゆえに、「糞真面目かつ正確に記述する憲法条文」で果たしていいのか、それが合理的な判断と言えるのかという視点から出稿いたしました。




事務局 |  2017.05.09(火) 13:21 | URL |  【編集】

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