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2017.01.12 (Thu)

外患罪の改正を急げ(私見)

本稿、外患罪改正を促す目的で書いた原稿である。

まず、外患罪という法律、本当に機能する法律かどうか、私は疑問に思っている。

そこで、法解釈的視点から、外患罪が実効性ある法律かそうでないのか調べる必要がある。

一般論としては、外国との通牒には、武力行使を前提とするものとしないものがある。

が、外患罪に関する条文を読んでいくと、武力行使前提での外患誘致、外患援助、未遂、予防及び陰謀であると、条文的に規定されている。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

http://www.houko.com/00/01/M40/045.HTM#s2.3

第三章 外患に関する罪
(外患誘致)
第八一条 外国と通謀して日本国に対し武力を行使させた者は、死刑に処する。
(外患援助)
第八二条 日本国に対して外国から武力の行使があったときに、これに加担して、その軍務に服し、その他これに軍事上の利益を与えた者は、死刑又は無期若しくは二年以上の懲役に処する。
第八三条 削除
第八四条 削除
第八五条 削除
第八六条 削除
(未遂罪)
第八七条 第八十一条及び第八十二条の罪の未遂は、罰する。
(予備及び陰謀)
第八八条 第八十一条又は第八十二条の罪の予備又は陰謀をした者は、一年以上十年以下の懲役に処する。
第八九条 削除

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

ここで言う武力行使とは、既に交戦状態にあるが、どちらか一方が、宣戦布告するか同等の軍事体制であることを意味する。

そう考えると、現在の政治外交状況において、外患罪を中国、北朝鮮とその国内在住の協力者に対して、適用したくても適用できないのではないかと、推定せざるを得ない。

竹島を不法占拠する韓国、北方領土を不法占拠するソ連も同様である。


Wikipediaには、同様の趣旨での解説がある。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%96%E6%82%A3%E7%BD%AA

本罪は国内犯はもちろん国外犯にも適用がある(刑法1条・刑法2条3項)。通常、「武力の行使」は国際法上の戦争までは意味しないと解されるが、何を以って武力とし(たとえば国内の自衛隊や警察の装備及び人員の利用など)、どのような手段を以って行使とするかについて明確な法解釈は存在しない。なお、クーデターなど国家転覆にかかる場合には内乱罪があてられる。
非常に強権的法規であり、かつ外交問題と直結するため、訴追側(検察)、審判側(裁判所)ともに適用に非常に消極的で、同罪状で審判した例はもちろん、訴追した例すらいまだにない。1942年に起訴されたゾルゲ事件において適用が検討されたが、公判維持の困難さのために見送られ、国防保安法、治安維持法等により起訴された。

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

ゾルゲ事件において適用が検討されたが見送られた経緯があることに着目したい。

外患罪の法解釈を容易とし、公判維持しやすい法律とすべく、法改正を急ぐべきと私は考える。


刑事訴訟法が詳しい方なら、どういう解釈なのか、知りたいところである。特に、現役検事の見解を知りたいところではある。

参考までに、国会答弁の該当する箇所を眺めてみたい。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/000418320130529015.htm

第15号 平成25年5月29日(水曜日)

○西田委員 維新の会の西田譲です。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 さて、きょうは、余りなじみがない法律でございます。なじみがあってはよくないのでございますけれども、刑法外患罪についてお伺いをさせていただきたいというふうに思っております。

 外患罪、今、八十一条の外患誘致、そして八十二条が外患援助、八十七条が未遂で、八十八条が予備、陰謀という四条から成るわけでございますけれども、まずはこの八十一条についてでございます。

 外国と通謀して武力行使をさせた者というふうにあるわけでございますけれども、この要件について、まず刑事局長にお伺いをさせていただきたいと思います。

○稲田政府参考人 刑法八十一条の外患誘致罪におけます「外国と通謀して日本国に対し武力を行使させた」という要件でございますが、一般に、これは物の本に書かれているような解釈でございますけれども、我が国に対しまして、外国政府と意思を連絡した上で、軍事力を用いて国際法上の敵対行為と見られるような攻撃行為をさせることをいうものと解されているところでございます。

○西田委員 ありがとうございます。

 敵対行為をさせる者というふうに今御答弁をいただきました。これは大事なところかなと思っておりまして、条文上は武力行使をさせたということになるわけでございますけれども、当然これは、させるという現在形でなければならないというふうに思うわけでございます。

 と申しますのも、この八十一条の趣旨というのは、敵性国家からの侵略や占領を未然に防ぐという趣旨でなければならないわけでございまして、武力行使をさせた、つまり、武力行使が起こった後ということでは遅いわけでございます。

 例えば尖閣にしても、侵攻、占領された後では既に時遅しということになるわけでございますし、歴史を振り返れば、例えば一九四五年に旧ソ連が満州に侵攻するわけでございます。その際に、例えば我が国側に旧ソ連と通謀しておった者がいたかどうか、捜査をしようにも、もう主権がなくなっているわけでございまして、刑法を適用しようにも適用できない状況になるわけでございます。

 ですので、この武力行使をさせたというのは、させるというふうに解釈をするということでいいわけでございますけれども、むしろ武力行使をさせたは、させるというふうに改正してもいいというふうに思うわけでございますが、大臣、いかがでしょうか。

○稲田政府参考人 今の点につきまして、私の方から、まず解釈につきまして若干御説明させていただきたいんです。

 今御指摘のありました外患誘致罪における「日本国に対し武力を行使させた」ということの意義そのものにつきましては、これも一般に言われているところでございますが、我が国に対して壊滅的打撃を与えた場合に限らず、例えば我が国の領土の一部に外国の軍隊を不法に侵入させたときもこれに当たるというふうに解されているところでございます。

 その上で、今御指摘のような話につきましても、外国との通謀があって、しかし武力行使に至らなかった場合でありますとか、さらには、外国との通謀を開始いたしましたが合意に達せず、通謀自体が未完成な場合であっても、それは外患誘致罪の未遂犯として処罰の対象となると解されているところでございます。

 先ほど委員御指摘もございましたように、この罪につきましては、予備罪、陰謀罪もございますので、ただいま申しました未遂に至らないような予備、陰謀の段階でも処罰の対象となっているというところでございまして、重大な打撃を我が国に与えた後でなければ罪を問うことができないというものではないというものであるというふうに考えております。

    〔委員長退席、土屋(正)委員長代理着席〕

○西田委員 ありがとうございます。

 これは国連憲章の自衛権の明記、たしか国連憲章五十一条でございましたか、これも、侵略が発生した時点ではなく、侵略の発生する時点で自衛権は発生するというふうに明記されているわけでございますから、武力行使の発生、武力行使をさせたという過去形の解釈ではなくて、させるという解釈での適用を考えるべきだというふうに申し添えたいと思います。

 きょうも、前回、前々回に引き続き、情報国防という観点から実はこの外患罪を取り上げさせていただいているわけでございます。これまでも、諜報の必要性、対外諜報機関の必要性、そして防諜体制の構築ということについては、もう盲腸組織となってしまった公安審査委員会、これで形骸化している破防法の復権という委員会での質問もさせていただきました。あるいは、これは防諜というのは主権国家において情報国防のかなめでございますから、法整備そして体制づくりが急務であるということも指摘をさせていただいております。

 例えば軍事機密の保護法であったり、外交機密の保護法、もしくはそれ以外の国家機密の保護法、あるいはハイテク技術等の不正な流出を防止するための施策であったり、さまざまな法整備、こういう法整備を行って体制をつくっていくこと、これが防諜体制の構築ということでございます。

 今国会では、例えば自衛隊法の改正が審議をされておりますけれども、これはもう邦人保護についての職務の拡大でございますね。あわせて予算では、もう衆議院を通しましたが、防衛予算は久方ぶりに前年度アップでございます。この軍事国防については、まさに安倍政権になってから非常に強化されているわけでございますが、国防というのは、何度も申しますように、軍事国防と情報国防の両輪がかみ合わなければならないわけでございます。

 これまで情報国防について、諜報機関もしくは防諜等についてやってまいりましたけれども、もう一つの観点、これは、敵性国家からのいわゆる積極工作もしくは謀略に対してどう対処するかということが非常に大事になってくるわけでございます。その点について、きょうは実は外患罪ということを質問させていただいているわけでございます。

 まさしく平時における戦いという中にあって、まず第一に、情報戦なわけでございます。我が国に侵略を準備しているような国にしてみますれば、被侵略国に対して、これは必ず脅威があるにもかかわらず脅威がないというような偽った情報、にせの情報を宣伝、プロパガンダしてくるわけでございます。そして、我が国の防衛意識を弛緩させるというやり方をとるわけでございますけれども、これはもう孫子のころから変わらないやり方でございます。ですからこそ、平時の国防、情報国防といったときに、脅威があることをきちんと脅威があると認識して対処していかなければならないわけでございます。

 つまりは、我が国においてそういう情報工作をするような諜報員、あるいは機密を持っていくような、盗んでしまうような諜報員、そういった者をきちんと取り締まらなければならないわけですし、あわせて、そこに協力する日本人、そういうけしからぬ日本人がいるようであれば、厳罰に処すような体制をとっていかなければならないわけでございます。

 そういった中で、きょうは外患罪というものについて聞いているわけでございますが、これは今四条でございますけれども、旧刑法だと八十一条から八十九条までの九条の構成になっていたわけでございますが、戦後、刑法改正で大幅に削除、改正されているわけでございます。この旧刑法の削除、そして改正の経緯並びに背景等につきまして、きょうは余り時間もありませんので、簡単にお知らせいただければと思います。

○稲田政府参考人 ただいま御指摘ございましたように、昭和二十二年の改正以前には、刑法には八十三条から八十六条までと、及び八十九条という条文がございました。これらは我が国と外国との戦争を前提とする、いわゆる通謀利敵罪として規定されたものなどでございましたが、これにつきましては昭和二十二年の刑法の一部改正により削除されたところでございます。

 その趣旨でございますが、これはもう何分にも六十年以上前のことでございますので、当時の政府委員による提案理由説明によるわけでございますが、その提案理由説明を読みますと、戦争の放棄に関するものとして、戦争状態の発生並びに軍備の存在を前提とする現行の外患罪の規定を改め、外国よりの武力侵略に関する規定としたというものであったということでございます。

○西田委員 ありがとうございます。

 私も、当時の議事録を見てみました。すごいんですね、これは第一回国会なんですね。当時は司法委員会というようになっていたわけでございますけれども、衆議院でも参議院でもこの刑法外患罪について審議がなされておりまして、今局長御答弁のとおりの、政府委員からの答弁がなされているわけでございます。

 しかし、この旧刑法をきちんと見てみますと、旧刑法の八十一条というのは、これはいわゆる平時の定めであるわけですね。八十二条と八十三条、四条、これは、おっしゃったとおり、まさしく戦時の定めであるわけでございます。

 旧刑法八十五条をちょっと読み上げさせていただきますけれども、「敵国ノ為メニ間諜ヲ為シ又ハ敵国ノ間諜ヲ幇助シタル者ハ死刑又ハ無期若クハ五年以上ノ懲役ニ処ス 軍事上ノ機密ヲ敵国ニ漏泄シタル者亦同シ」というふうにあるわけでございますけれども、この旧八十五条というのは、戦時と平時、両方の定めとして旧刑法であったわけでございます。ですから、当時の政府委員の答弁しかり、今の局長の答弁しかり、戦時と平時の定めである八十五条を戦時の定めとして削除するのは余りにも乱暴ではないかというふうに思うわけです。

 結果、私からの提案でございますけれども、この旧八十五条、復活をさせて、今の八十一条と八十五条、つまり、平時の八十一条、八十五条、あわせて戦時の八十二条、八十五条ということで、この外患罪をもう一度整理し直す必要があるというふうに思うわけでございます。

 確かに、文言は現代風に直していかなければなりません。間諜といいましてもなかなかぴんとこないわけでございますから、例えば、敵性国のために機密漏えいあるいは情報工作をなし、または敵性国の諜報員あるいは情報工作員を幇助した者というような言い方で変えて、刑法旧八十五条の復活をするべきではないかと思います。

 これについては、大臣、いかがでございましょうか。

○谷垣国務大臣 国の安全の基礎をどうつくっていくかというのは、これは十分に議論しなければいけないところだと思います。

 ただ、今委員がおっしゃった昔の八十五条、文言も、極めて、確かに防諜というような言葉で今若い方が理解できるとは思いませんし、それだけではなく、現在の観点から見るとかなり言葉の限定も、つまり、何がこれに当たるのかということも明確にならない構成要件になっている面がありはしないかということを私は感じます。

 例えば、今は非常に科学技術等も発達しておりますね。今あなたがおっしゃったような軍事的な問題を考えるにも、いろいろな技術的な問題点がある。そうすると、それをどういうものとして条文を構成していったらいいのかというのは、恐らく、委員の事前にこういうことを質問するというのを拝見しましても、昔、昭和四十年代に刑法改正の議論がありましたときに、やはりこういった議論がございました。その中で相当いろいろな御議論があったように聞いておりますが、一つは、やはり刑法の条文の中で決めるにはそういった十分な検討がないと実際には使えない法律になってしまうというような観点があったのではないかと、私、昔のことですから十分記憶しておりませんが、そういう御議論があったように私は思います。

 したがいまして、この点は余り、簡単に考えるのは難しいので、慎重な議論をしていかなければいけないと思っております。

○西田委員 ありがとうございます。

 大臣、今のお話、まさしく四十年代の議論の中で、機密探知罪ということで審議会等で議論をされておったというふうに私も資料を読ませていただいておりました。おっしゃったとおり、では、何をもって機密に当たるのか、そしてそれをまたどういうふうにして取り締まっていくのかということに対して、なかなか難しいという議論がされていたことも記されております。

 しかし、やはり、大臣、戦時というのは突然戦時になるわけでは決してございませんで、戦争という状態は平和のときに芽吹くものでございます。そういったことを考えれば、今の平時にどれだけ私たち日本人が汗と知恵を振り絞って努力をすることができるかということが大事なわけでございます。法律を考えるといったときに非常に難しいというのは、これまでの議論の経過からしても十分承知をしておるわけでございますけれども、ここは、日本の情報国防体制の構築に向けて努力を惜しんではならない分野だと思います。

 時間が参りましたので、また引き続き議論をさせていただければと思います。ありがとうございました。

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

西田委員は、稲田政府参考人の法解釈の見解を得ようと質問している。


それは、過去形としての法解釈に、現在形での「武力行使前提」を加えた話である。
対して、稲田政府参考人の回答は、部分的であるが、「武力行使前提」という言葉が落ちている。

一連の質疑は
武力行使前提での外国との通牒に係わる犯罪について質問がなされ、政府参考人は武力行使前提での外国との通牒に係わる刑法上の解釈について回答という形で構成されたと私は解する。

また、本稿で紹介させていただいた、一連の質疑は、武力行使以外のケースは想定したものではない、ようだ。


そう考えると、日本に巣くう、反日組織の壊滅を急ぐのであれば、

・武力行使に係わる犯罪行為については、法解釈を容易とし、公判維持しやすい条文とすべきだろうし、
・武力行使と伴わない行為、たとえば、スパイ並びに支援行為、買収・ハニートラップ工作等、間接侵略的行為(不法移民拡大工作、防衛上の重要な用地買収工作など)、本国と連携した情報操作的行為、マスコミへの圧力などについても、外患罪も適用対象とすべく、

法改正を急ぐべきという結論に至るのである。

以上
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