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2017.01.07 (Sat)

激動する時代に必要な言論人 稟議書をイメージすべきだ

西部邁の名著と言われる「思想の英雄たち―保守の源流をたずねて」を図書館で借りて読んだ。読み進められず、断念した。

私は、あることを期待して読んだのだが、それが本のどこに書いてあるのか、はっきりしなかった。

即効性を求め過ぎた私に問題があるのであろうか?

ここで、年代が近い、二人の言論人の比較を試みる。

―― 参考情報 ――――――――――

西部邁 東大卒の経済学者
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A5%BF%E9%83%A8%E9%82%81

えんだんじ 高卒のビジネスマン
http://www.endanji.com/

―――――――――――――――――

前者は、文章が長く、自身が思索した経過を披露しているものが多く、3時間くらい集中して読まないと、言わんとしていることが把握できない。本人は至って真剣、言っていることはなんとなく正しそうだということはわかる。

ただ、アマゾンの書評にはこういう意見もある。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

5つ星のうち2.0
建設的な内容ではない
投稿者hironori2015年3月6日

形式: 文庫

大衆批判に始まり民主主義否定に入り、本では触れていないがおそらく身分制度回帰。
西部さんの保守思想に出口がなくただ滅びを待つだけ。
人生を絶望により閉じる人が読むにふさわしい本だという印象を受けました。

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||


出口がない、という意味おわかりであろう。

要するに、どうしたいのか、最終目標設定とそのための措置に係わる提言がないのだ。

後者は、ブログの文章を読むと、文章的にはそう長くなく、体験に基づいており、タイトルと内容から、言わんとしている主張の筋が読み始めて直ぐに把握できる。真剣さの他にユーモアとゆとりを感じさせるものがある。

誤解しないでいただきたい。
私はどちらが正しいという意味で比較しているのではない。

場面場面で価値と評価が変わることくらいは理解している。

前者は、大学教養過程において有用である。
後者は、即効性を求める現実的場面において有用である。


かくいう私は、若い頃、乗り越え難い壁に直面した。

A4で30頁ぐらいの調査報告書を作成したとして、最初の1頁に要約版を書かなくてはならないのだが、キーワードが見当たらず、難儀した。

その時代、事務系のある有能な先輩は、稟議書における重要なキーワードをタイトルと稟議書の主文に配置することを得意としており、私は、何度もその稟議書を眺めた。

学者の世界では、A4で30頁の論文は当たり前、要約版に大したことが書かれていなくても差し障りは生じない。

が、ビジネスの世界はそうはいかない。
たとえば、分厚い稟議書の表紙のA4の1枚に、エッセンスが凝縮されていないと、読んでもらえないどころか決裁していただけない。即ゴミ箱行き確定!

学者さんは、このことがわかっていない。
激動する時代に、本1冊に1週間もかける必要を感じないのである。


政治の世界もそうだ。

ある方が、愛国議員に30頁程度の提言書を提出した。私はそれを読まされたが、大凡学者が書いたものと大差なかった。

学者には学者のやり方がある。時間的余裕ある方は、そうやればいい。しかし、急を要する時は、そのやり方のままでは、役に立たない。心構えを語っているようにしか映らない。

少なくとも、政治を変えなくてはならないと考えるなら、
主張は簡潔、具体的で理路整然とあるべきだ。
提言部分は、「提言」と区切って書いた方がいい。

政治哲学を示すなら、●●の政治哲学と書けばいい。

そうであるがゆえに、私は、中川八洋以外の政治学者の本は読まないできた。数時間も集中して読む余裕も読む義務も私にはない。

むしろ、論点を明確化させ、出典を示しつつ書いている、渡部昇一の方が有益ではないかとみている。加えて、渡部昇一の本は読みやすい。途中から読んでも、部分的に選んで読んでも違和感なく読めるのだ。学者の本で、そういう類の本は極めて少ない。

そして、時代はロシア革命から100年経過するなど、歴史的転換の時期を迎えた。

日米間での真珠湾での「和解の儀式」を踏まえ、稲田防衛大臣が帰国後に靖国参拝、官邸が日韓合意破棄状態に怒り韓国への制裁措置を発表するなど、既に兆候は出始めている。

歴史的転換、それはトランプ大統領の就任によるものばかりではない。

日本政府も、官邸も従来にない政策、措置を講じつつある。

たとえば、電通の過重労働での捜査、反日組織の牙城を、厚生労働省の係官が、徹底的に攻め立てている状況にある。

度重なる捜査によって、役員はおろか、全国の従業員組織の取引関係の情報はほぼ丸裸となり、(パナマ文書疑惑等を考慮すれば)国税査察等に波及するなど、いろんな角度から電通への追及が続くことだろう。


仮に、反グローバリゼーションに向かいつつあると仮定するならば

我々が
何を目指すべきか
何をすべきか
そのために何が必要か

局面局面に応じて
A4、1枚の紙切れに、都度、速攻で書ける言論人が、瞬時瞬時の国家的判断として言論界に求められていることを指摘するのである。

ツイッターやメルマガなどでヒステリックにわめく次元の事ではないのである。

言論人だというなら言論人らしく、ビジネス文書形式でA4の1枚の紙切れに、「提言書」というタイトルで書く、それだけのことなのだ。

それを受けて、官邸は意思決定する。
経験的には、局面局面で稟議書によって決裁されると予想する。


昨日、日本政府は、日韓合意破棄状態の韓国政府に対し、4項目からなる措置を発表した。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

http://www.sankei.com/politics/news/170106/plt1701060015-n1.html

韓国・釜山の慰安婦像設置に政府が対抗措置 駐韓国日本大使ら一時帰国へ

 菅義偉官房長官は6日午前の記者会見で、年末に韓国・釜山の日本総領事館前に慰安婦像が設置された国際法違反への対抗措置として、(1)長嶺安政・駐韓日本大使と森本康敬・在釜山日本総領事の一時帰国(2)日韓通貨交換(スワップ)の取り決め協議の中断(3)在釜山総領事館職員による釜山市関連行事への参加見合わせ(4)日韓ハイレベル経済協議の延期-の4項目を発表した。

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||


おそらく、官邸は、簡易決裁的手法で意思決定の経過を文章化し、関係省庁に写しを配布したのではないかと推定する。

これを決裁文書様式で書くとこうなる。

―――――――――――――――――

韓国政府に対する制裁措置の決裁文書イメージ(簡易決裁?)

■稟議書決裁者
内閣官房長官

■稟議書起案者
内閣官房○○課長

■タイトル
「韓国・釜山の慰安婦像設置に係わる日本政府としての対抗措置」の実施について

■内容
日本政府は、年末に韓国・釜山の日本総領事館前に慰安婦像が設置された国際法違反への対抗措置として、下記、4項目
(1)長嶺安政・駐韓日本大使と森本康敬・在釜山日本総領事の一時帰国
(2)日韓通貨交換(スワップ)の取り決め協議の中断
(3)在釜山総領事館職員による釜山市関連行事への参加見合わせ
(4)日韓ハイレベル経済協議の延期-の4項目
の対抗措置を実施する。

1.実施期日
 平成29年1月6日。
2.実施体制
 内閣官房長官名により、閣議決定を経て、関係部署に通知、実施する。
3.実施予算
 関係部署判断にて必要に応じ措置。
4.当該政府広報
 決裁後、内閣官房長官が、記者会見にて発表後、政府広報HPにて掲載。

■理由
1.最終かつ不可逆的な日韓合意を韓国政府が破棄しようとする兆候がみられる
2.当該領事館前に慰安婦像を設置した、ウイーン条約違反
3.韓国内における赤化への懸念

■補足説明
本件については、追加制裁措置を考慮、別途、官邸スタッフにて省庁横断的協議を経て、追加実施を検討中。(詳細、添付の検討資料を参照)

以上

―――――――――――――――――


後付けでどうのこうの言っている暇はないのである。

冗長な見解など、無用。櫻井よしこのような、流麗な文章でなくても構わないのである。

いまだに、1年前の日韓合意に、後付けでどうのこうの言っている言論人がいたら、何を考えていると言いたくなる。事前に提言できる時間的余裕くらいはあったはずだ。

それとも事後でしか意見表明するつもりがないのであろうか?
それとも彼らは、保守のふりをした北朝鮮の工作員なのであろうか?

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

http://ameblo.jp/bj24649/entry-12234414066.html

独立直観 BJ24649のブログ

【韓国】赤化へ【朴槿恵弾劾】

今回の政変が始まった当初、保守系の識者の解説を聞いて、私は違和感をおぼえた。
 深刻に捉えている人は見られず、「支持率0%」などを面白がっている人もいた。
 しかし、朴政権が倒れれば、次は親北政権になる可能性が高い。今回の政変は北朝鮮の工作活動を疑うべきもののはずだ。
 わが国にとってもマズい事態だと判断する筋合いのものではないか。

 今回の弾劾騒ぎで朴大統領の「肝煎り」のある政策が潰れた。
 これで韓国は赤化への流れに入った。私はそう悲観する。
 昨年、私が見た範囲内ではあるが、この政策に言及する識者が全く見られなかった。
 穿った見方をすると、保守系の識者たちの中には、実は韓国の赤化を望んでいる者もいるのではないか?
 保守系の識者の間では慰安婦問題日韓合意反対論が根強い。
 韓国に親北政権が樹立すれば、韓国はこの合意を破る可能性が高い。
 韓国がこの合意を破棄してくれれば、同合意反対論者には願ったり叶ったりだ。特に、韓国が同合意を破棄すると予想していた識者であれば予想が当たることになるので尚更だ。
 慰安婦問題日韓合意を破棄するには釜山に赤旗が翻ることもやむなし、などという危険な考えでも抱いているのではないかとさえ疑う。
 保守系の識者は在ソウル日本大使館前の慰安婦像の撤去を望んでいるはずだが、朴政権の政治力が弱ければ、反日ポピュリズムに抗ってこれを撤去することなどできない。
 そういう点でも、朴政権の弱体化を面白がるのは変だ。

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

嫌韓、笑韓行為に溺れる言論人の意図を疑うべきだという主張はもっともだ。
その一方で、講義の一コマの時間を使う感覚で長々と説明する「学者の説」は説得力があるのか、ふと思う。


ひょっとすると、日本政府は、韓国の赤化を恐れ、4項目からなる措置を決定したのかもしれないのだ。
あるいは、朝鮮半島有事を想定したかもしれない。

嫌韓、笑韓に酔いしれる方は、韓国の赤化に無防備でいいのか?
日本政府がとるべき追加措置がどうあるべきか考えるべきだ。

時代が激変するのであるから、冗長な説明を聞いている暇はない。

言論人とて簡潔に説明願いたいのである。
それが、時代が求める言論人像ではないのか?

提言がないなら提言なし、批判だけなら批判するとだけ書いてくれればいい、それだけのことである。

後は、読み手が判断する。

トランプが何をしでかすか、予想がつかないなら、冗長な言論人
特に、後付けで批判しかしない(批判しかできない)言論人は不要となるのだ。

トランプ就任を機に、言論人こそ、スタンスが変わるべきではないのか?

現状での政治の現場における、ビジネススキル格差比較はこうなっている。

官邸>言論人≒保守層

こういう能力スキル格差状況にあることを、言論人は受け止めるべきだ!

官邸からみて、いざと言う時に頼りになる言論人は、果たして何人いるのか?
言論人は、かつての如く、負け戦状況を克服する気があるのだろうか?

講義室の中での言動は今までとおりでいいが
講義室の外での言動は、ビジネス社会の流儀に沿うべきではないのか?

私はそう言いたい。

むしろ、私は、この変化に際し、馬淵睦夫のような、外交の第一線で実務で対応してきた官僚やビジネス経験豊富な人の方が、事態の行く末ととるべき対応について、適切に指し示し導く言論人として期待している。

―― 参考情報 ――――――――――

馬淵睦夫 オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/wanokuni-mabuchi/

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ブログ界では、瀬戸弘幸が、欧州の政界の変化(右派の議席拡大)について、情勢分析を続けている。

―― 参考情報 ――――――――――

2017年の世界を解くキーワード 反グローバリズムと排斥運動の高まり。
http://blog.livedoor.jp/the_radical_right/archives/53215419.html

今年の大胆予測
http://blog.livedoor.jp/the_radical_right/archives/53215250.html

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もちろん、間近で、新興保守勢力台頭を客観的に眺めている、はずの、海外在住言論人におかれては、一大ビジネスチャンスを逃さず、マスコミ特派員を出し抜くレベルで活躍されんことを期待する次第である。


以上
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03:50  |  言論人  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

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