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2016.11.20 (Sun)

高額医療による健保制度破綻回避  国立大学付属病院の扱いを変えるべきだ

癌治療における高額医薬品の代表格、オプシーボについては、年間一人あたり単価が、最低でも数百万円(卸値ベース)、標準的には3500万かかっているとの試算結果がある。

―― 参考情報 ――――――――――

【衝撃】ガン治療の革命的な特効薬ニボルマブ / 高額すぎて年間3500万円の医療費 → 総額の95%以上を国民が負担
5%以下の自己負担で使用可能
http://buzz-plus.com/article/2016/03/16/nivolumab/

オプジーボの使用患者数と今後の適用範囲
http://blog.livedoor.jp/noppin/archives/52018761.html

―――――――――――――――――

なんと、自己負担5%以下、残りは健保で賄うそうである。


―― 参考情報 ――――――――――

http://www.jiji.com/jc/article?k=2016111600044&g=eco

オプジーボ、50%値下げ=高額がん薬、来年2月から-厚労省

抗がん剤「オプジーボ」(小野薬品工業のホームページより)
 厚生労働省は16日、中央社会保険医療協議会(中医協、厚生労働相の諮問機関)の総会で、高額の抗がん剤「オプジーボ」の価格を50%引き下げる方針を提案し、了承された。これを受け、厚労省は2018年度の薬価改定を待たず、臨時措置として来年2月から値下げする。
高額がん治療薬、大幅な下げを=医療費抑制など議論-諮問会議

 オプジーボは皮膚がん治療のため14年に保険適用が認められたが、15年12月に肺がんにも対象を拡大したことで想定患者数が年470人から同1万5000人に拡大。患者1人当たり年3500万円掛かり、医療財政を圧迫することから、価格引き下げを検討していた。
 具体的には、年間販売額が企業の予測を大幅に上回った場合、販売額が1500億円以上なら最大50%値下げできる既存ルールを適用。製造販売を手掛ける小野薬品工業(大阪市)はオプジーボの16年度予想販売額を約1260億円と見込むが、厚労省は流通経費や消費税分などを加味した結果、少なくとも1516億円以上となると推計。50%の引き下げが可能と判断した。
 厚労省は当初25%値下げする案を軸に検討していた。しかし、欧米でのオプジーボ販売価格が日本の半値以下ということと、政府内でさらなる引き下げを求める声が強まったため、下げ幅を拡大することにした。
 総会では、企業の開発意欲をそぐことがないよう配慮すべきだとの指摘が出たが、引き下げ案に関して大きな異論は出ず、了承された。(2016/11/16-12:15)

―――――――――――――――――




読売の11月17日の記事にはこう書いてある。


―― 参考情報 ――――――――――

オポシーボの国内価格が海外価格を大きく上回る。日本の会社が作った薬なのに、なぜ日本が一番高いのか?(政府高官)
財務省からが、「高額薬を無制限に認めれば、国民階保険制度が揺らぎかねない」との懸念も伝えられた。

与党や厚生省からは、安倍内閣が成長戦略として進めてきた「医療イノベーション(技術革新)」に逆行するなどと、異論も相次いだ。与党では慎重論が続いたことを踏まえ、首相は今月9日、日本医師会の横倉義武会長と面会した際、50%値下げに踏み切る考えを伝えた。「自民党議員に説明もしていないタイミングで、首相が日本医師会に伝えたことは50%値下げの流れを決定づけた」(与党幹部)
与党内では今後の影響への懸念もくすぶる。「日本は薬の値段を首相が決める国だと思われ、日本市場が閉鎖的だという印象を与えかねない」

―――――――――――――――――

どうやら、薬の単価決定に問題がありそうだ。が、それを審議会委員、大臣がうまく調整できていない、それが首相の一声に繋がったようである。



要するに、首相の最終決断が出るまで、関係者全員傍観者だったということになる。医薬業界は自民党の有力支持母体である関係で、議員としても心証を害したくはない。

が、健康保険制度が破綻の危機に瀕しているのに、自民党支持母体である医師会が首相から言われるのを待っている構図、何か間違っている。

本稿お読みの読者の中に、自民党支持の医者がおられると思う。
かような事態になるのを放置していいいのであろうか?

医者だけ金持ちになり、健保制度が破綻してもいいのであろうか?

なぜこうなる前に提言しないのか?
学歴的に偏差値でトップクラスの医者集団が、健康保険制度破綻の処方箋を出せないとは!

自分の業種だけ大目に見て欲しいという論理は通用しない。
我々民間人は、どの業種であれ辛酸をなめているのだ。

一般の国民(国民健康保険加入者)が本来なら年間保険料年間30~50万で済む程度のことを、高額医療(青天井)放置、後期高齢者支援措置などで50~80万円も支払わされている現実をどうみるのか?




それゆえ、拙ブログは、提言したくなるのである。

本題に入りたい。

さて、この種の先端医療が受けられる医療機関は、国立大付属病院、癌センターに集中している。

―― 参考情報 ――――――――――

先進医療を実施している医療機関の一覧
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/sensiniryo/kikan02.html

―――――――――――――――――

そして、先端医療市場は、破格の伸び率である。

―― 参考情報 ――――――――――

先進医療、5年前の3倍の174億円に
https://www.m3.com/open/iryoIshin/article/289914/

―――――――――――――――――

では、国立大付属病院は、どれくらいあるか?

国立大学病院(会員・準会員)一覧
http://www.univ-hosp.net/univ_hosp.shtml

45ある。そのほかに癌センターがある。
大学医学部が一つ増える度に、大学付属病院が増え、先端医療分野が切り拓かれる感じである。つまり、新設大学医学部が一つ増える度に、高額医療費が増えるとみていいだろう。




私は、先端医療を否定しているのではない。

国立医大の新設を続けるのをやめ
大学付属病院の肥大化を抑制し(ベッド数抑制、診察患者抑制、入院患者抑制など)
大学付属病院等での先端医療治療の総枠を抑制し
高額医療を健保支払いを抑制しなければ
先端医療分野での治療費が青天井で増え続け、高額医療によって、健保制度が破綻させられることを危惧しているのである。

それゆえ、提言せざるを得ないのである。




提言は5つからなる。

―――――――――――――――――

■提言1 国立単科医科大を同じ都道府県の国立大と統合させる。

国立医大の件数であるが、都道府県にいくつも必要であろうか?たとえば、東京都内であれば東大一つだけでいいのではないのか?

■提言2 大学付属病院等肥大化対策(大学付属病院統合、ベッド数の歯止め)

国立大学授業料は高くなり過ぎた感がある。少子化が進行しつつあるのに、大学教官を減らすのは、当然のことだ。大学単位で教官数を減らせないなら、都道府県内の国立大学を一つに統合するという効率化手法がある。トランプ大統領が日本に在日米軍のさらなる負担を求めるなら、どこかで予算原資を確保しなくてはならない。
一方で、国立大学付属病院は、その地域において最も巨大な建造物を有する施設となっている。巨大施設に、患者を収容させても、健康保険が破綻するのであれば話にならない。
大学付属病院建設に際し、地域の基幹病院(市立病院等)以上のベッド数は必要ないと私は考える。

■提言3 大学付属病院等肥大化対策(診察に係わる自己負担率引き上げによる診療抑制)

大学付属病院の診療については、紹介状付きでの予約制とすること。診察費については、生活保護者、後期高齢者とも一律、30%患者負担とする。

■提言4 大学付属病院等肥大化対策(入院に係わる自己負担および高額医療還付対象引き上げによる診療抑制)

生活保護者、後期高齢者とも一律、30%患者負担とする。高額療養に係わる還付については、20万以下(合算)は還付対象としない。

■提言5 大学付属病院等で実施する先端医療に係わる健保からの支払い総枠の歯止めの設定

大学付属病院等で実施する、先端医療の実施に伴い、高額医療が続出する都道府県の大学付属病院について、対前年比増加とさせないための、入院制限措置をとる。

―――――――――――――――――

以上
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19:24  |  政府機関  |  トラックバック(0)  |  コメント(6)

Comment

病種別薬価制度を導入しても良いと思います

適用範囲が広がっても、売れるとは限りません。
メーカーとしては、不確定要素があるため頑強に抵抗しますし、難病用に開発しても、他の一般的な病気にも効く薬であり、効果が高いものが出来たとしても、コスト割れを懸念し、あえて、申請せずに開発費回収に努め、自社の利益の確定に走る可能性もあります。
この事は患者の利益を長期的に損ねると考えます。
特定の難病の特効薬に当たる部分はその評価で価格を決め、そうでない部分は他の薬剤との対比による総合評価で決定して良いと思います。
価格の乖離には目をつむり、一般的な病気用途の売れ行きに応じて、難病用途の値段を下げていく(売れ行きが良ければ、価格統一を行う)ことにすれば、一般的な病気用途の薬が難病用途の薬の値段に引きづられる今の状況は回避出来るのではと思います。
Suica割 |  2016.11.21(月) 19:12 | URL |  【編集】

Re: 病種別薬価制度を導入しても良いと思います

> 適用範囲が広がっても、売れるとは限りません。
> メーカーとしては、不確定要素があるため頑強に抵抗しますし、難病用に開発しても、他の一般的な病気にも効く薬であり、効果が高いものが出来たとしても、コスト割れを懸念し、あえて、申請せずに開発費回収に努め、自社の利益の確定に走る可能性もあります。
> この事は患者の利益を長期的に損ねると考えます。
> 特定の難病の特効薬に当たる部分はその評価で価格を決め、そうでない部分は他の薬剤との対比による総合評価で決定して良いと思います。
> 価格の乖離には目をつむり、一般的な病気用途の売れ行きに応じて、難病用途の値段を下げていく(売れ行きが良ければ、価格統一を行う)ことにすれば、一般的な病気用途の薬が難病用途の薬の値段に引きづられる今の状況は回避出来るのではと思います。


なるほど。
私は、診療報酬、検査報酬は一律にせず、個別の値引きを医療機関が検討すべきと思っているところです。
事務局 |  2016.11.21(月) 20:34 | URL |  【編集】

素直に考えると

一番安い用途の価格にして、患者が少ない病や難病用途等の特殊な場合は、特殊用途加算で埋め合わせすることにすれば、問題は少ないように思います。
Suica割 |  2016.11.21(月) 22:31 | URL |  【編集】

先進高度医療が結果的に安くつくこともある

介護保険の世界まで総合的に見ると、立てない患者が歩けるようになったり、呆け老人が普通の人と同じ行動が取れるようになるような治療の場合、トータルコストが先進高度医療で治療しないより治療したほうが安くなる場合もあろうかと考えられます。
いずれにしても、総合的に考えるものなのでしょう。
Suica割 |  2016.11.21(月) 22:44 | URL |  【編集】

Re: 素直に考えると

> 一番安い用途の価格にして、患者が少ない病や難病用途等の特殊な場合は、特殊用途加算で埋め合わせすることにすれば、問題は少ないように思います。

アイデアとしてはそのとおりだと思います。
薬価の設定については、別の機会に、出稿しようと思います。
事務局 |  2016.11.22(火) 12:52 | URL |  【編集】

Re: 先進高度医療が結果的に安くつくこともある

> 介護保険の世界まで総合的に見ると、立てない患者が歩けるようになったり、呆け老人が普通の人と同じ行動が取れるようになるような治療の場合、トータルコストが先進高度医療で治療しないより治療したほうが安くなる場合もあろうかと考えられます。
> いずれにしても、総合的に考えるものなのでしょう。


高額医療実績の上位100のリストが入手できれば、確定することですが、
私の推定ですが、それは、大学付属病院、癌治療に集中して起きているのではないかと、推定します。
先端的な領域の症例実績の半分くらいが、大学付属病院であることを何度かみたことがあります。

介護保険については、統計資料など、調べる素材が見当たらないため、なんとも言えません。
事務局 |  2016.11.22(火) 12:55 | URL |  【編集】

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