2017年03月 / 02月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫03月

2016.09.17 (Sat)

社会的使命を自覚している街医者は何人いるのか

本稿、いわゆる街医者、開業医、医療法人化した地域医療機関関係者への提言である。




医者の社会的使命と聞いて、皆様は何をイメージされるであろうか?

私は、こうイメージしている。

・目の前の患者の命を救う
・地域医療に貢献、長寿命化に貢献する
・救急患者に適切に対応する
・難病と言われる病気の処方を見出す

私の感覚では、今の医療システムは、がん治療を除けば、概ね達成されているという認識である。




最近は、医療機関の医療法人化が進んでいる。
法人組織なので、規模の拡大を目指し営利追及となる。これは仕方ない。公務員共済組合所管の病院が公立学校以上の敷地と建物を設置、大規模に事業展開、駐車場ビジネスまでやっているのは象徴的である。




一方で、徳洲会病院は、独自の理念を掲げ、組織的医療活動を展開してきた。

真実の医療を求め、生命をかけてチャレンジ
http://www.tokushukai.or.jp/group/outline.html
img_outline_02.jpg


さて、徳洲会病院には、縁がある。
普段は通院しないのだが、救急医療の現場で強力な布陣のようであり、救急搬送できる病院が見つかりにくい場合、徳洲会行きとなるケースが多いようなのだ。
そこで、徳洲会病院という存在を知る。

私は、徳洲会病院にコネがある訳でも反感を持っている訳でもない。

ただ、理念を掲げ行動、実践している病院であろうことは、新聞の折り込みチラシに入ってくる、病院主催の学習会などの情報からわかる。

ただ、この病院、かなり背伸びしているような気がするのだ。

それは、医者になる=国立大一期校医学部に入るために、精一杯努力することがもたらしたのではないかという気がする。

私の小学生時代について述べたい。実は、小学生高学年くらいから、放課後、街に出て塾通いしていた。そこには、市内各地区のエリートが来ていた。彼らの大半と高校で一緒になった。やがて、その中の上位の一群は、見事国立大一期校の医学部に合格、医者となり、大学の医局、公立の基幹病院の要職にある。

人生80歳寿命と言われる中で、18歳時点での試験の点数で選抜されることは、選抜システム的には平等だ。

そして、平等に与えられている狭き門をくぐるために、医者志望者は、小学生時代から普通の人の三倍くらい努力し、医者になる。

それは間違っていない。

だが、これを見てみたい。

国家としてのGDPは一定水準で変化がない状況で、医療費だけが右肩上がりである。医療関係者の中には、医療は成長産業であると語る人がいるそうである。

日本 実質GDPの推移
http://ecodb.net/country/JP/imf_gdp.html

国民医療費の推移
http://www.stat.go.jp/data/nihon/g4820.htm
国民一人当たり医療費


人口一人当たりの国民医療費はついに年間30万を突破した。




ここで、先日の読売記事を参照したい。

―――――――――――――――――

http://www.yomiuri.co.jp/politics/20160914-OYT1T50022.html

医療費の伸び


―――――――――――――――――

GDPが伸び悩む中、医療費のみが突出して伸びることは何を意味するか?



医療費で国家経済が破綻しかねないことである。

最も成績優秀だった国立大医学部合格者ならわかることだ。

つまり、医療機関だけがどんどん肥大化、その一方で国家財政が悪化する負のスパイラルにいることを、頭が良い医者なら自覚しなくてはならない。

ここで、開業医の分類を試みる。

・しがない街医者
・地区の基幹病院(病院長は地区有数の高額所得者)
・医療法人化した地域の基幹病院(理事長は医者でかなりの高収入)

医療法人化した地域の基幹病院の医師兼理事長について述べたい。この種の理事長、医者として本を出版しているケースが多いようだ。
本を出版し、それなりの売れ行きだったことに満足し、学界権威だとあちこちで吹聴される方もいる。私は、医者ではないので、医者から(医者でない)自分が医学界の権威だと言われるとムッとする。相手が年長だった場合でも、私は、それが医者が吐く言葉として適切でない、と説教したくなる衝動にかられる。そう語る医師兼理事長はたいていの場合、医療機関としての肩書を10個近く保持している。要するに、肩書コレクターということになる。

仮に、そういう医者が愛国者だと想定したい。
次に、そういう医者が、愛国者の立場で、国家財政緊迫した状況で医療費をどう扱うかというテーマへの回答を求められた場合のことを想定したい。

普通は医療費を削減すべきだと言うだろう。
少なくとも、徳洲会かぶれ?の医者なら、そう言うだろう。

しかし、現実の医者たちはどうか?
具体的削減方法については言及しないはずである。

彼らは、総じて定年を意識しない。どころか、生涯医師として働こうとする。そういう発想は間違っていない。
そして、彼ら医者はこう言うだろう。
受験戦争の覇者として、最終的に地域の基幹病院の医療法人化した病院の理事長として莫大な財をなすことに何の問題があるのか?

私は、かく反論する。

―――――――――――――――――

いわゆる街医者の問題は、ある年齢を過ぎてもなお、生涯すべての期間、金儲けに傾くことにある。結果、蓄財する。蓄財してその資産は、子孫の私立医大裏口入学の原資となる…………。

が、国家財政は、医療費のために火の車になりつつある。

国民健康保険料は、年収300万で年間50万、年収500万で年間80万の水準にある。
保険料水準だけで、家計の支払い限界を越えていると言っていいだろう。(国民健康保険料が高いのは、生活保護者、後期高齢者分の負担のせいだと言われている。)

まして、医者は受験戦争の覇者であり、日本最高水準の知識階級である。センスも良い。
ならば、医療費削減の処方箋を自ら考え、提言、徳洲会の如く実践すべきだ。

サラリーマン社会には定年がある。60歳を過ぎれば、給与収入はガクンと減る。
街医者も、そういうシステムを受け入れるべきだ。

いつまでも、営利一辺倒、医療は成長産業という意識でいいはずがないのである。
80歳過ぎたエリートがいつまでも高額所得者、肩書コレクターでいいのか?

サラリーマンで80歳過ぎた方なら、ボランテイアで何らかの分野で社会貢献活動している年齢なのだ。

国家としても家計としても今の医療体制、システムでは成り立たなくことくらい、偏差値75を越える、頭が良い医者なら理解できているはずだ。

私は、街医者諸君の意識改革を求めているのだ。

実際、そういう正義感ある街医者はいた。相当昔、日本医師会が政府に対し、診療拒否をやった時期があったが、診療拒否しない街医者も一握りだがいたのだ。
その(診療拒否しなかった)街医者、子供には私大医学部に裏口入学させず、医院は更地となった。そういう街医者もいたのだ。

―――――――――

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A6%E8%A6%8B%E5%A4%AA%E9%83%8E

武見太郎

戦後、中央区医師会から日本医師会の代議員となった。1950年(昭和25年)3月、日本医師会副会長、1957年(昭和32年)4月には同会長に就任し、以後連続13期25年に渡って在職した。就任中、1961年(昭和36年)2月には医師会、歯科医師会の全国一斉休診実施するなど、「喧嘩太郎」の異名をとった。さらに、1975年(昭和50年)には世界医師会会長にも就任した。

―――――――――

生涯街医者として、(診療代について割引することなく)稼ぎ続けることは、国家財政破綻の原因となるのだ。
従って、街医者界に愛国者、倫理的使命感が強い方が一握りでもいるならば、医療費削減に繋がる街医者界からの提言と実践が必要なのだ。

―――――――――――――――――




ここで、具体的に街医者界に求めていることを列挙したい。

―――――――――――――――――

・診療報酬単価が低い、ボランテイア治療を実践する医者を地域単位で確保する(大学医局が無医村派遣を担っている現状を改善する)
・保険制度で定める診療報酬については、請求できる最大とし、最大請求するかどうかは当該医療機関が決める(悠々自適の街医者の中には、診療報酬50%引きとする看板を掲げるところが出てくるかもしれないことを期待)
・医療法人の営利事業(駐車場、物品販売)について、課税強化する
・低所得者、生活保護者等を対象とする慈善的要素ある、ボランテイア病院開設を全国的に進める(政府補助)

―――――――――――――――――

医は算術全盛の時代に入ったと言われ数十年が経過した。
高齢者が増え続ける結果、医療費は青天井状態が当面続く。
医療費も健康保険料も限界点に達しつつある。

これを座視していて、かつての受験エリート集団、国家最高のエリート集団として、医者の社会的存在意義はあるのだろうか?




こういう危機的時代だからこそ、

医こそ仁術であるべきではないかということ
愛国者であると自認する街医者こそ、(愛国者であるという理由から)医療費削減に繋がることを自ら実践すべきではないのか?

それができなくて愛国者だと言うのであろうか?

国家財政が破綻し、法人化された大規模医療機関だけが生き残り、その医療法人の理事長が私は愛国者ですと語る資格があるのだろうか?
という問題提起なのである。

本稿では、街医者に限定した内容となった。群馬大医学部で発覚した不祥事等、大学医局がかかえる問題については言及していない。
が、情報入手、分析でき次第、出稿したいと思っているところである。

以上
関連記事

テーマ : 時事ネタ - ジャンル : ニュース

09:36  |  社会認識  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

Comment

コメントを投稿する

Url
Comment
Pass  編集・削除するのに必要
Secret  管理者だけにコメントを表示  (現在非公開コメント投稿不可)
 

▲PageTop

Trackback

この記事のトラックバックURL

→http://sokokuwanihon.blog.fc2.com/tb.php/137-76242741

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事へのトラックバック

▲PageTop

 | HOME |