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2018.11.21 (Wed)

日露首脳会談 ⇒ くしゃみした国があるのではないか?

前回の日露首脳会談にて、プーチンは北方領土返還交渉そのものを否定するような物言いだった。今回は、プーチンは北方領土返還に肯定的、どのような条件での合意を目指しているのか、報道されていないが反応は頗る良い。
産経記事での安倍首相の表情は、満足そうである。プーチンも同様。

―― 参考情報 ――――――――――

日露首脳会談「評価」は64・9% 「四島返還堅持を」61・6% 産経・FNN合同世論調査
https://www.sankei.com/politics/news/181119/plt1811190007-n1.html

安倍プーチン会談

―――――――――――――――――

いささか妄想レベルであるが、私が外務省担当者なら、自然な形でこんなシナリオを描くだろうと言う意味で書かせていただく。

まず、述べなくてはならないことは、「一国の利益は他国の不利益となること」がままあることである。日本とロシアが手を結ぶことによって、別の他の国の不利益となるという意味である。

ロシアと歴史的に関係が深い国は、フランスと言われている。

ロシア国内の自動車販売台数のシエアはどうなっているか。

―― 参考情報 ――――――――――

自動車販売台数速報 ロシア 2017年
https://www.marklines.com/ja/statistics/flash_sales/salesfig_russia_2017

―――――――――――――――――

シエア的には、Ladaというロシアメーカーがトップシエア以外である以外は、韓国(起亜、現代)、ルノー、トヨタ、ニッサンと続く。

ここで、安倍首相が北方領土返還の見返りに、ロシアシベリアに「輸出できる自動車工場建設」を持ちかけたらどうなるのか?
一番影響を受けそうな自動車メーカーは、起亜、現代、ルノーとなると予想する。

参考までに、日露経済協力の枠組みがどうなっているか、外務省HPにて参照したい。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

日露経済関係概観 平成29年12月28日
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/russia/keizai/gaikan.html

8項目の「協力プラン」の具体化を含む日露経済関係の進展
 2016年5月、ロシア・ソチでの日露首脳会談において、安倍総理から8項目の「協力プラン」(注)を提示し、プーチン大統領から高い評価と賛意が表明された。両首脳は、製造業、農業、エネルギーなどの分野における最近の協力プロジェクトの進捗を確認しつつ、互恵的な協力を進めていくことで一致した。
 (注)(1)健康寿命の伸長、(2)快適・清潔で住みやすく、活動しやすい都市作り、(3)中小企業交流・協力の抜本的拡大、(4)エネルギー、(5)ロシアの産業多様化・生産性向上、(6)極東の産業振興・輸出基地化、(7)先端技術協力、(8)人的交流の抜本的拡大

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

自動車分野は、「(2)快適・清潔で住みやすく、活動しやすい都市作り、(4)エネルギー、(5)ロシアの産業多様化・生産性向上、(6)極東の産業振興・輸出基地化、(7)先端技術協力、(8)人的交流の抜本的拡大」に該当する。

本当に、ホンダやスズキあたりの(輸出を前提とする)自動車工場がシベリアにできたらどうなるか?

ルノーとしては、フランス政府の意向もあり、日産や三菱自動車の工場をフランスに数多く建設、輸出工場・雇用確保の手段として位置づけたいとする発想はあるだろう。
実際、三社合弁でのフランス国内生産が拡大するようである。

―― 参考情報 ――――――――――

ルノー・日産自動車・三菱自動車、フランスでバンの生産を拡大 2018年11月08日
https://newsroom.nissan-global.com/releases/release-860852d7040eed420ffbaebb22351e23-181108-03-j?lang=ja-JP

―――――――――――――――――

しかし、そんな思惑は、ロシア極東で比較的低コストの自動車工場が建設されることで吹っ飛ぶ。(予想)

ルノーの国別販売内訳は、こうなっているそうだ。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

https://response.jp/article/2018/01/18/304943.html

ルノーグループは、2017年の世界新車販売の結果を明らかにした。総販売台数は、過去最高の376万1634台。前年比は8.5%増と、5年連続で前年実績を上回った。

全販売台数376万1634台の主な内訳は、乗用車が前年比9.1%増の329万8775台。LCV(小型商用車)は、4.1%増の46万2859台。ともに前年超えを達成する。

またブランド別では、ルノーが前年比7.4%増の267万0989台と、3年連続で増加。ダチアは前年比12.2%増の65万5235台と、引き続き前年実績を上回る。韓国のルノーサムスンは、10.1%減の9万9846台と、2年ぶりに減少。新たに傘下入りしたロシアのラーダは、17.8%増の33万5564台と伸びた。

市場別で見ると、欧州の好調さが目を引く。2017年のルノーグループの欧州新車販売は、191万1169台。前年比は5.6%増と、5年連続で前年実績を上回った。市場シェアは前年に対して、0.2ポイント増の10.8%としている。

国別の販売台数ベスト5は、フランスが67万3852台でトップ。前年比は3.4%増だった。以下、ロシアが44万8270台、ドイツが22万8046台、イタリアが21万5901台、スペインが18万5760台で続いている。

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

どうやら、ルノーグループにとっては、ロシアは命綱であるようだ。

そのロシアに対し、日本が、北方領土返還の見返りで、自動車分野での経済協力を持ちかけたら、「ルノーは日産や三菱自動車を抱えておくどころではなくなる」というシナリオが見えてくる。

10月の日仏首脳会談を参照したい。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

https://www.mofa.go.jp/mofaj/erp/we/fr/page6_000205.html

日仏首脳会談(ワーキング・ランチ) 平成30年10月17日

3 二国間関係
(1)安倍総理大臣から,日本と同様に太平洋国家であるフランスと,5月の太平洋・島サミットに仏領ポリネシアとニューカレドニアからの参加を得て,今後の協力に向けた有益な議論ができた旨述べつつ,自由で開かれたインド太平洋の実現に向け,フランスと緊密に協力していきたい旨述べました。
(2)両首脳は,防衛協力の基盤となるACSA(アクサ)の署名を歓迎しつつ,自由で開かれたインド太平洋の実現に向け,日仏間の具体的協力を更に積み重ねていくことで一致しました。

(3)また,両首脳は,人工知能等のデジタル分野やスタートアップ政策について,日仏間で戦略的に協力を進めていくことで一致しました。

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

左程、大型案件の協議はなされてはいないようだ。
ただ、ルノーの大株主の立場であるフランス政府として、日産自動車、三菱自動車の経営統合について言及した可能性はあるだろう。
日仏双方が、ルノー主導の経営統合に同意したかどうかは別として、日本政府が、直後にロシアに自動車分野での経済協力を持ちかけ、政府主導でゴーン逮捕にゴーサインを出したら、どうであろうか?


日本政府はフランス政府に対し、「日本はロシアとの経済協力を進展させる。その結果、フランス、特に、ルノーの利益にはならないケースが出てくる。それでも日産や三菱自動車をルノーは敢えて抱えるのか?もし、経営的に立ち行かなくなった場合、日本企業を真っ先に切り捨てるのか」くらいのことは言うだろう。

フランス政府の答えは、おそらく、、、

むしろ、フランス政府としては、英国のEU離脱、日本主導のTPP発足などがあり、何とか日本の支援を多方面で取りつけたいというのが本心であろうと思う。実際に、自動車分野以外のしかるべき業界人にフランス政府高官がアクセスしているという情報もある。ルノー側が、強引に日産や三菱自動車を統合させると、そのしっぺ返しを恐れている可能性もある。

従って、冒頭で紹介した安倍首相の満足そうな表情は、「久々にうまいシナリオを見出した結果としての笑み」であろうと推測するのである。


本稿は妄想である。公開されている情報から、自然に思いつく流れでシナリオ化したもの。どこかの新聞社説とは異なり、妄想は妄想とはっきり書いている。

もちろん、拙ブログは、各紙の社説とは異なり、事実は断定調で書くし、事実でないものは推論形式で書く。願望はこうなって欲しいと将来の希望を述べる。
マスコミ記者とは異なり、事実、推論、願望は、区別して書いているつもりである。


そのうえで、なぜかようシナリオを書くのか。考えていただきたい。


政権中枢に居れば、かようなシナリオがゴロゴロ転がっていることに気がついているはずだ、と考えるからなのである。

もちろん、こんな無名のブログが思いつくことなので、ブログランキング入りしたブログのように、拡散する価値はないかもしれない。

しかし、ルノーに吸収されつつある、日産、三菱自動車をなんとか救済しようと、政権中枢、官邸スタッフがシナリオを描き、各部署、関係各企業に指令を出していることはありうることである。

政治家も役人も動く時は動く。
それが政治の世界であるからだ。

一国ともう一国の利益は、別の他国の不利益となる。
外交的に何の不都合もない。

もちろん、日産の心ある役員、役職者たちは、自社の利益、後輩たちの将来を考え、何とかしようと考え、行動したはずだ。政権中枢にもアクセスしたはずだ。そして、政権や検察は、国策的に応じたはずなのだ!(私の意見)

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

https://textream.yahoo.co.jp/message/1998407/ffc7pjbf6q3t2a

 2475

ook***** 11月20日 19:12

ゴーン氏は、ルノーCEO続投の人事案の決定にあたり、マクロン大統領が批判の
槍玉に挙げる報酬の3割減額に応じた。

ゴーン氏の700万ユーロ(約9億円)に上る高額報酬に仏国民の間でも批判が
高まっていた。

見返りの条件はこうだ。
仏政府が、ゴーン続投に同意する条件として、ルノー、日産自動車、三菱自動車
の3社連合の「深化」を求めたということ。

「深化」とは何か。その内容がやがて明らかになる。

ブルームバーグ通信(18年3月29日付)は、「日産・仏ルノー連合は解消され、
単一の法人となる。

両社の会長を務めるカルロス・ゴーン氏が統合後の新会社を率いる。

(中略)ルノーの株主が新会社の株式を受け取り、日産自の株主も持ち株と新会社
の株を交換する合併案が検討されている」と報じた。

仏ルノーが株式交換方式で日産を買収するというものだ。

日産の存亡にかかわる重大な問題にもかかわらず、この報道は、日本ではほとんど
伝えられなかった。

日産の渉外・広報を担当する役員が火消しに回ったからだといわれた。

マクロン大統領の目論見は、ルノーが買収する日産を仏企業にして、フランスに
日産の自動車工場を建設して雇用を増やすことだ。

そりゃ日産も明智光秀の気持ちにもなるか

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

上記の見解はもっともだ。が、ゴーン逮捕によって、日産事案は、一自動車会社の問題ではなく、外交マターの次元に変わったと解している。(私の解釈)

ただ、フランス政府も自動車分野で日本に裏切られた、あるいは日本がルノーを裏切ったと考える必要もない。外交とは、そんなナイーブなものでも、単純なものでもない。
フランスもロシアも日清戦争後で我が国に三国干渉した相手国である。日本だって、うまく立ち回れるタイミングがあってもいいはずだ。

フランス政府に恨まれるような事をしたと考える必要もない。

日仏には、外交面で、経済分野での協力のほかに、防衛協力、原子力協力という自動車分野以上の大きなテーマが存在している。防衛・エネルギー問題に明るい人なら、こう書いただけで大体わかること。

防衛分野では三菱重工、原子力分野では三菱商事と三菱重工、経済では自動車では三菱自動車と日産、それ以外は各種。
フランスは、特に三菱グループにとって重要な相手国なのである。
つまり、三菱自動車を取り戻すことは日産を取り戻すことであり(日産は三菱グループではない)、三菱グループ全体の取引における貸し借りの一コマ。三菱グループ全体の視点、もっと上位の双方の首脳からみれば、自動車分野での貸し借りは、将棋盤での「歩のタタキ」程度の出来事。

フランス側が、これまでのシナリオ通り三菱自動車を強引に呑み込もうとすると、三菱グループとの他の取引が不調に終わる可能性があり、さらにゴーンの逮捕によって日産と三菱自動車に手を出しにくくなったという見方ができる。


一言で言うと、国家経済的に劣勢にあるフランスに対し、
日本は、技術的に優位に立つ分野が多く
EU離脱のイギリスを日本主導のTPPに組み込み
北方領土返還の見返りにロシアでの自動車工場新設?の可能性
原子力分野での日仏の協力拡大(日本側は三菱が対応)
などもあり、フランスに対し日本側がトータルで有利に交渉できる余地がある。


むしろ、防衛協力、原子力協力、経済協力の枠組みがどう進展するのか、そちらの方の動きと比較しながら、自動車分野において何が起きるのかという視点で、分析しておく価値がある、言い換えると、特定の自動車会社のニュースだけを追いかけると、国益的に判断を誤まるかもしれないと言いたいのである。

以上


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12:49  |  外交  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

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