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2017.03.10 (Fri)

文科省パブコメ提出を  学習指導要領改正案の本質的な問題は何か?


本稿、3月15日締め切りの文科省パブコメ事案について、意見提出のヒントになればとの思いから出稿するものである。



当該パブリックコメントは以下。

―― 参考情報 ――――――――――

学校教育法施行規則の一部を改正する省令案並びに幼稚園教育要領案、小学校学習指導要領案及び中学校学習指導要領案に対する意見公募手続(パブリック・コメント)の実施について
https://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=185000878&Mode=0

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まず、最初に、つくる会が、問題視している事案の紹介。

―― 参考情報 ――――――――――

「聖徳太子」守れ つくる会が次期指導要領案で要望 「日本主体の古代史ストーリーが崩壊する」
http://www.sankei.com/life/news/170307/lif1703070042-n1.html

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産経記事では詳しい解説がなされていないので、わかりやすい解説を試みる。

中学の学習指導要領改正案40頁にて、内容の取扱いの中で、「厩戸王」(聖徳太子)と併記して書かれている。当該箇所を確認いただきたい。

聖徳太子

つくる会はこの表現にかみついたと私は解している。



ただ、他教科と比較すると、中学社会科は、それほど抽象的ではない。

詳細、中学国語と比較して読んでいただければわかる。中学国語は、古事記、日本書紀、万葉集などの古典を扱わせないようにするために、敢えて抽象的表現にしているのではないかと、私は疑っている。

見方を変えると、中学の各教科とも学習指導要領の(行き過ぎた)抽象化のせいで、イデオロギー的に偏った教科書企画・編集が可能と解することができる。

サンプル的に中学国語について、眺めてみたい。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

3 教材については,次の事項に留意するものとする。
(1) 教材は,第2の各学年の目標及び内容に示す資質・能力を偏りなく養うことや読書に親しむ態度を育成することをねらいとし,生徒の発達の段階に即して適切な話題や題材を精選して調和的に取り上げること。また,第2の各学年の内容の〔思考力,判断力,表現力等〕の「A話すこと・聞くこと「B書くこと」及び「」, C読むこと」のそれぞれの(2)に掲げる言語活動が十分行われるよう教材を選定すること。
(2) 教材は,次のような観点に配慮して取り上げること。
ア国語に対する認識を深め,国語を尊重する態度を育てるのに役立つこと。
- 25 -
イ伝え合う力,思考力や想像力を養い言語感覚を豊かにするのに役立つこと。
ウ公正かつ適切に判断する能力や創造的精神を養うのに役立つこと。
エ科学的,論理的に物事を捉え考察し,視野を広げるのに役立つこと。
オ人生について考えを深め,豊かな人間性を養い,たくましく生きる意志を育てるのに役立つこと。
カ人間,社会,自然などについての考えを深めるのに役立つこと。
キ我が国の伝統と文化に対する関心や理解を深め,それらを尊重する態度を育てるのに役立つこと。
ク広い視野から国際理解を深め,日本人としての自覚をもち,国際協調の精神を養うのに役立つこと。
(3) 第2の各学年の内容の〔思考力,判断力,表現力等〕の「C読むこと」の教材については,各学年で説明的な文章や文学的な文章などの文章形態を調和的に取り扱うこと。また,説明的な文章については,適宜,図表や写真などを含むものを取り上げること。
(4) 我が国の言語文化に親しむことができるよう,近代以降の代表的な作家の作品を,いずれかの学年で取り上げること。
(5) 古典に関する教材については,古典の原文に加え,古典の現代語訳,古典について解説した文章などを取り上げること。

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||



どういう印象を持たれたであろうか?
どういう素材を使うべきか、敢えて例示を避けている気がするのである。
日本語文献としての、古事記や日本書紀の重要性に気づかせないために、敢えてこう書いているととれなくもない。

この中で、私は、「3 教材については,次の事項に留意するものとする。」と言う記述に、注目している。

どういうことか、この「教材留意事項」の項目を、中学各教科とも、追加すべきと考えるのである。

ここで、中学各教科について、ざっと読んだ感想を述べたい。

・抽象化が行き過ぎている
・スキル的な達成目標と指導方針に係わる記述が大部分
・教科書、副教材が扱うべき素材の例示がほとんどない



総括的な評価としては、共産主義国の学習指導要領みたいな印象なのである。


そこで、文科省に、小学・中学の各教科共通の意見として、下記内容で意見提出したくなるのである。

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学習指導要領改正案に係わる総括的意見(各教科共通)

・各教科とも、抽象化が行き過ぎているので、例示的表現を追加すべきである
・中学国語にある、「教材留意事項の項目」をそれ以外の教科にも追加すべきである
・各教科、教科書、副教材が扱うべき素材の例示が少なすぎることが、偏向教科書を生む原因と考えられるため、各教科において、教材作成上留意すべきと判断される、日本のしきたり、歴史、文化、伝統、偉大なる先人の業績等について、具体的に例示すべきである。

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各教科改正案の意見は、下記にまとめた。

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●国語(小中学校共通)

・新聞社の社説は、悪文が多いことを教えること(事実と意見の混同、論説主幹の願望だらけ)
・朝日、毎日、中日、東京、信濃毎日、北海道、沖縄の二紙の社説記事等を扱う場合は、文章上の間違い、論理的間違い、公正中立でないことなどを理解させる目的で、数紙読み比べをさせること
・教材として扱った新聞記事について、問題表現があった場合は、教育委員会経由で新聞社に対し、公開質問できるような措置を講じるべきである(質問文、回答文は、文科省HPなどで公開)

教材留意事項
・日本語の形成における、古事記、日本書紀の歴史的位置づけ、役割について、記述すること
・万葉集を風景画像と関連づけてイメージさせること(万葉集部分だけでもカラー画像とすること)
・和歌については、良寛さんの短歌を素材として扱うこと


●漢文(中学校)
教材留意事項
・古事記、日本書紀の漢文を教科書にて紹介すること
・儒教教育の弊害、限界を教えること(儒教が絶対的に正しい思想ではないという意味)


●英語(小中学校共通)
・ヒアリング教材、通信教材を使用する時間を増やすこと(英語力なき教師には任せられない!)


●歴史(中学校)

[歴史教科書 聖徳太子問題だけではない]  文科省パブコメ・小中の学習指導要領改正問題
http://sokokuwanihon.blog.fc2.com/blog-entry-372.html


●社会(小中学校共通)
教材留意事項
・グローバル化は必ずしも日本の発展に繋がらない可能性があることを教えること
・マスコミが必ずしも真実を報道している訳でないことを教えること(トランプ大統領のマスコミ批判)
・共産主義はロスチャイルドというイギリスの金貸しがスポンサーとなって創られた政治思想であることを記すこと
・北方領土、尖閣、竹島については、日本固有の領土であることを示す、一次資料の画像を教科書に入れること
・歴史認識問題で外交問題に発展したことを記すこと
・日本のしきたりについて、取り上げること
・津波、洪水など災害対応について教えること
・小学生が被害に遭いやすい犯罪について教えること
・見学先に、警察署、自衛隊、地場産業、戦没者追悼施設を加えること
・(一般論として)日本が世界一治安がいい国で、移民が増えると治安悪化することを教えること


●理科(小中学校共通)
教材留意事項
・天皇陛下の田植え、稲刈りされている画像を教科書に入れ、授業でも稲作について取り上げること
・美智子様が養蚕されている画像を教科書に入れ、授業で養蚕について取り上げること
・酒造工場、醸造工場を施設見学先に加えること
・日本人ノーベル賞受賞者の受賞分野について紹介すること
・日本の固有種、絶滅危惧種について扱うこと
・日本の理学者、工学者について紹介すること


●技術(小中学校共通)
・地場産業について、見学会を行うなど、地元企業社員との接触の機会を設けること。


●家庭(小中学校共通)
・料理実習は和食とすること

教材留意事項
・万葉集時代、江戸時代において、日本人が食べていた食材について記述すること
・伝統文化である「餅つき」について、父兄の協力を得るなどして校舎内で実施すること
・着物の着方について簡単に解説すること
・箸の持ち方、食べる作法について解説すること


●図画工作、美術(小中学校共通)
教材留意事項
・日本の伝統工芸と技法について紹介すること
・日本固有色がたくさんあることを、その固有色の名称について記述すること


●音楽(小中学校共通)
・雅楽について、DVDなどを用いて紹介すること
・君が代について、その由来とともに、授業で斉唱すること(小学校)

教材留意事項
・日本人の有名な演奏家、作曲家について記述すること


●書道(小中学校共通)
教材留意事項
・名書家の代表として良寛さんの書を画像で示すこと


●体育(小中学校共通)
教材留意事項
・メダル獲得した日本のオリンピック選手のトレーニングなどについて記すこと


●道徳(小中学校共通)
・韓国等の条約違反行為について教えること(慰安婦問題日韓合意など)
・過去の教職員、日教組の不祥事事案等について教えること(教育委員会が資料配布)
・いじめ問題の処理、あるべき対応について教えること(教育委員会が資料配布)

教材留意事項
・二の宮尊徳の業績を素材として扱うこと
・靖国神社社務所にて頒布されている、「英霊の言の葉」(特攻隊員の遺書)を素材として扱うこと
・皇居清掃奉仕のボランテイアが敗戦直後から行われていることを教えること


●高校入学内申点対象科目
・音楽、技術家庭、美術、体育について、高校内申点対象科目から除外すること
・内申点算定の平常点ウエート(授業中の態度評価等)を20%以下とすること(現状50%?)
・(授業中に内申点の取扱いについて各教科の教師が解説するのであれば)教員の不祥事について教育委員会に通報可能であることも授業で教えること

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最後に、出来る限り多くの方に、パブリックコメント意見提出をお願いし、本稿を終える。


以上

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2017.03.10 (Fri)

宮中祭祀の重要性を認識した歴代天皇 生前譲位が特例的である意味

前稿「天皇陛下の本務とは何か?」
http://sokokuwanihon.blog.fc2.com/blog-entry-374.html

にて、宮中祭祀が天皇陛下の本務であるとの専門家の見解を紹介した。


そこで、「宮中祭祀の重要性を認識した歴代天皇の存在」についての専門家の記述を探したところ、「日本は天皇の祈りに守られている」(松浦光修)の中に見つけたので、紹介させていただく。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

38頁~44頁

「皇室は祈りでありたい」

「天皇陛下のご本務」が「祈り」である、というのは、何も私が、勝手に言っていることではありません。それは、古代から現代まで、天皇陛下ご自身も、そのお近くの方々も、ずっとそう信じ、そして実践されてきたことです。

そもそも、すでに初代の神武天皇が、「天神」を熱心にお祭りされています。神武天皇が九州を出発され、いわゆる「神武東征」という困難な戦いのすえに、今の奈良県の橿原で、初代天皇として即位されたことは、昔の日本人なら、知らない人はいない話でしたが、戦後の日本人は、そのことについて何も教えられていません。

ともあれ、そのような困難な戦いのさなかでも、神武天皇は、神々に「祈り」をささげられているのです。『日本書紀』には、こういうことが書かれています。

「夢の中に天つ神があらわれ、神武天皇に、こう教えられた。『天香久山の神社の土をとって、真正な平たい土器の皿を八十枚つくり、さらに神聖な瓶もつくって、天の神々地の神々を敬ってお祭りし、また霊威のある呪いの言葉を唱えなさい。そうすれば、敵は自然に降参するでしょう』(『日本書紀』巻第三。なお、以下引用文の日本古典の現代語訳は、すべて松浦です)

そのあと、宇陀川の上流で、みずから身をひそめ、天の神々や地の神々に祈られたこともあります。橿原の地を都と定められると、宮殿の造営にとりかかられたのですが、その時、天皇は、こうおっしゃっています。

「上は、タカミムスビの神とアマテラス大神が国をさずけてくださった御徳にお応えし、下は、ニニギの命の正義と御心を広めてゆきましょう。そして四方の国々を統合して、世界の人々が家族のように仲良く暮らせる、すばらしい世の中をつくっていこうではありませんか」(同前)

そして、天皇に即位されてから四年の後、神武天皇は、こうおっしゃっています。

「私の先祖の神々は、天からお降りになり、私を見守りつづけてくださり、ずっと私を助けてくださいました。今、さまざまな反乱は平定され、天下は、なにごともなく納まっています。そこで私は、天の神々をお祭りして、先祖の神々に大きな孝行をしたいと思います」(同前)

そして、お祭りの場所を、大和の国の鳥見山のなかに設置され、先祖の神々に対してお祭りをされました。これが、現在もつづいている「皇室祭祀(宮中祭祀
」のはじまりです。
神武天皇にとって、神々への祈りは、先祖の神々への「大きな孝行」という意味がありました。現代では「孝行」と言うと、生きている両親だけに向かって行うもののように思われていますが、ほんとうは、そうではありません。神武天皇は、ご先祖である神々への「孝行」をされています。その神々への「孝行」の方法が、具体的には「お祭り」や「祈り」にほかなりません。

神武天皇がおっしゃっている「先祖の神々」というのは、アマテラス大神をはじめとする、多くの神々です。アマテラス大神のお孫さまが、地上の世界に降り立たれたニニギの命で、そのひ孫にあたるのが神武天皇です。その神武天皇のご血統が、代々”男系”で正しく継承されて、今上陛下にいたっています。ですから、神々の正統なご子孫である天皇陛下が、みずからご先祖の神々をお祭りされるというところに、”天皇の祈り”の本質もあるのです。

初代の神武天皇から第百二十五代の今上陛下にいたるまで「、皇位は一貫して男系で継承されてきたのですが、それとともに、天皇陛下の「祈り」も一貫して継承されています。たとえば、「大化の改新」で有名な大化元(六四五)年にも、蘇我石川麻呂という人が、時の第三十六代・孝徳天皇に、こういう進言をしています。

「蘇我石川麻呂の大臣が、『天皇は、まず天神・地祇を祭り鎮め、そのあと政治をすすめてください』と、進言しました」(『日本書紀』巻第二十五)

平安時代になると、薨去の清涼殿(天皇が起居される建物)の東南の隅に「石灰の壇」というものが設置されます。「石灰の壇」というのは、板敷と同じ高さまで床下の土を築き上げ、その上を石灰で塗り固めた場所です。

天皇は毎朝、起床されると体を清め、そこで「祈り」をささげられるようになります。東南の隅に設置されたのは、そこが、天皇の祖先神であるアマテラス大神が祭られている伊勢神宮の方角にあたるからです。
わざわざ板敷きと同じ高さまで床下の土を築き、そこで祈られたということには、深い意味があります。それは、太古よりつづく、”大地の上で祈る”という祈りのかたちを、平安時代にも受け継ごうとされたから、そうされたのです。
このようなかたちの毎朝の「祈り」は、少なくとも第五十九代の宇多天皇(八六七ー九三一)のころには、はじまっていたようです。宇多天皇の日記には、こういうことが書いてあります。

「わが国は神国です。ですから毎朝、四方の大・中・小の天神・地祇を拝むのです。このことは、今日からはじめて、以後、一日も怠りません」(『宇多天皇御記(寛平御記)』仁和四年十月十九日)

それ以後、この「毎朝の祈り」は、ご歴代に受け継がれ、平安…鎌倉…南北朝…室町…戦国…江戸とつづき、一度も途絶えることがなく、明治からあとは「毎朝御代拝」というかたちになり、現在もつづいています。今も毎朝、天皇陛下の代理の侍従が「宮中三殿」にお参りしているのですが、侍従がお祈りしている間は、天皇陛下も「おつつしみ」になっているそうです。

このような大切な「祈り」の伝統について、第八十四代・順徳天皇(一一九七 ー 一二四二)は、こう書き残されています。

「すべての皇居で行うことのうち、神を祭る事が、まず先であり、他の事は、すべてその後に行うものです。天皇たるもの朝から夜まで、神を敬うことを怠けてはなりません」(『禁秘抄』)

長い歴史のなかでは、南北朝という、不幸にして皇統が二つにわかれた時代もありました。そういう時代でも、というよりも…たぶんそういう時代であるからこそ、その時代の天皇は、より意識して、神々に祈りをささげられています。

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||



ここで、前稿で導き出した天皇陛下の職務リストを参照したい。

宮中祭祀>>国会公務≒外交公務(内閣の助言と承認によるもの)>>国内公務>>その他>私事

宮中祭祀を疎かにすること
宮中祭祀ができないこと

これは何を意味するかというと、天皇であるとする根拠が消滅するというシナリオが見えてくる。
歴代天皇が、宮中祭祀の重要性を認識しているが故に、である。



そこで、生前譲位、一代限りとした理由を考えてみたい。

秋篠宮家支持派は、皇太子に即位させるべきではないと考えている。

が、今上陛下は、生前譲位を選択され、政権は一代限りの特例法で対処しようとしている。

一代限りの特例法の意味することは何か?

安倍首相は、安倍談話の原稿もそうだったが、慰安婦問題日韓合意で相互不可逆という奇手を放った。結果、日本は、外交的に困った状況から、徐々にではあるが、脱出できそうなところに来ている。

同様に、一代限りの特例法、「日韓合意の相互不可逆」と同レベルの、意味深い言葉であることに、我々は気づかなくてはならない。

どういうことか。一代限りという意味、譲位する側もされる側も一代限りと読めるからなのである。

譲位する側は、憲法で規定された国事行為としての国会公務を譲位したいとされた。

では、憲法上の規定がなく、(皇太子はこれまで疎かにし即位後履行不可能と噂されている)「宮中祭祀」は、誰が行うのか?

ひょっとすると、譲位された後の陛下が行う??

そのために、摂政否定発言をされた??

私はそういう筋を見出すのである。


詳しくは、続編にて。

以上

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